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先行き不透明な為替相場にどう対応する?

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よく皆さんから為替変動について聞かれます。

為替リスクへのヘッジ方法はいろいろと出ていますが、為替変動への取り組み方針については、書かれたものは少ないようです。そこで今回は、ここにフォーカスを当ててみたいと思います。

かつては当たらない物の代表に天気予報がありました。厄除けのおまじないになっていた時期もあります。「天気予報、天気予報」とつぶやけば、厄に当たらないということです。(もちろん今はよく適中します!)

今でいえば社会情勢の予想が当たらない筆頭でしょうか。昨年一年を振り返っても、英国のEU離脱と米国大統領選挙の結果を、二つとも的中させた人は皆無のように見受けます。為替相場の動向は、こんな社会情勢に大きく影響を受けます。これから円高に行くのか、円安に行くのか、確信を持って他人に断言できる人は、まずいないと思います。

貿易をやっているみなさんは、こんな状況でも、資金決済にはドルやユーロとの通貨交換が必要になります。せっかく商売本体で利益を確保しても、為替相場で損を出しては元も子もありません。そこで自分よりは少しは詳しいだろうと、銀行の担当者に意見を求めるわけです。

しかしこちらも特別な情報は普通無いので、断言できないのが正直なところなのです。しかしそれではお話になりませんので、以下のポイントをお伝えするようにしています。

先ず一点目は、「資金決済で為替リスクは取らない。」です。あくまでも商売を決めた段階(遅くとも取引を完了段階)で、
為替相場を確定させることです。取引が終わっても、相場が未確定では危険すぎます。為替予約をとるのでも、外貨決済するのでも構いません。とにかく為替リスクをヘッジしておくべきです。

二点目は、「為替リスクのカバー率を決める。」です。通貨交換すべき金額の内、どれくらいの割合で、為替ヘッジをかけるのかを数字で表したものです。0から100%までの決め方があります。

実は一点目のお話は、カバー率を100%にすることです。カバー率100%だとその商売自体の採算は確定しますが、為替相場が大きく動いて、商品市場に大きな影響が出た場合、それをフォローし難くなる面があります。そこで通常はある程度フリーハンドを確保するために、為替をあえて100%押さえないようにするわけです。

実際のところカバー率はまちまちですが、少ないところで30~50&%、多いところでは90~100%のようです。ざっくり言って粗利の範囲内でリスクをとっている。そんな印象です。

三点目は、皆さんご自身で思うところはあっても、長期(一年超)の為替予約は取らないです。長期為替予約はもちろん可能ですが、実際のマーケットでの出会いが限られるため、どうしてもリスクプレミアムが高くなりがちで、それが確定する予約相場に影響してきます。(もちろん悪い方にです)

為替予約の採算確定は一年以内にして下さい。出来れば、3ヵ月ぐらいでつないでいくのが良いと思います。

この3点を墨守すれば、為替で大儲けは無理ですが、大損もしないといえます。今後も不確実な情勢が続くと思いますが、くれぐれも「為替で一山!」とは思わないようにして下さい。

2017/03/06

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