海外から送金が到着。銀行から送金内容が一部違うので念書があれば入金します、と言われることがあります。実はこれ大変なリスク取引です|海外からの送金「念書扱い」入金はなぜ恐い?

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海外からの送金「念書扱い」入金はなぜ恐い?

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海外から送金が到着して、銀行から送金内容が一部違うので、念書があれば入金します。と言われることがあります。

実はこれ大変なリスク取引です。今回はこのお話です。

海外から送金を、外為では被仕向送金と言います。海外への送金を仕向送金というのと、反対の概念になります。

この被仕向送金。海外の送金依頼人(多くは自分の商売相手)が、海外の銀行から日本にある自分の取引銀行に、電信送金の形で資金を送ってきています。

通常は自分が相手に依頼して送ってもらうので、内容が違ってくるはずはないのですが、実際はよく間違いがあります。

例えば口座番号の入り繰りや、英文社名の表記相違等々、その内容は様々です。こんな時、銀行は受取人であるあなたに電話をしてきて、念書があれば入金処理します。と言ってきます。ほとんどの人が問題なさそうに思って、そのまま念書にサインすると思います。これでめでたく入金です。

ん!? 別に問題ないじゃない。そう思われるのは無理有りません。じつは被仕向送金の性質を考えると、この念書が危ない事限りない話なのです。

被仕向送金は仕向銀行(海外の銀行)の指示により、被仕向銀行(日本の銀行)が入金して、はじめて取引が完結します。この前提は仕向銀行の指示を、被仕向銀行が100%守ることが前提です。つまり指示された通りの(たとえ合ってなくても)口座番号や口座名義(口座の名前です)に、入金しないといけません。そうしませんと、仕向銀行から「送金が間違っていたので返して欲しい。」と言われた場合、受け取った銀行には返却義務が生じます。

念書入金は、受取人自ら仕向銀行の指示と違った入金で構わない。これを認めることに他なりませんので、仕向銀行からの返却要請(組戻しと言います)には、絶対に従わねばなりません。つまり一旦入金になった送金でも取り消されてしまう。こんな状態になってしまいます。

念書を差し入れるというのは、皆さんが責任を持つことを認めることです。仕向銀行からの組戻し依頼は、考えている以上によく発生します。その多くはマーケットクレームがらみです。一旦問題が発生すると、不正確な送金で入金しているので、入金そのものが受取側に分が悪いことが多く、なくなく返金に応じることになります。

こんな事態は絶対に避けるべきことだと思います。では、どうすれば良いのか。当然の疑問です。

結論から言えば、こんな時は面倒でも被仕向銀行から、仕向銀行に照会をしてもらって、正しい内容の送金指示に訂正してもらって下さい。照会の費用や時間の問題はありますが、その後のトラブルを考えたら、ここは踏ん張るべきと思います。

特に新規の取引先やクレーム先の場合は、「急がば回れ!」です。ぜひ心がけて頂ければと思います。

参考コラム:
『銀行から「送金がキャンセルされた。返金してほしい」と言われた』

2017/03/22

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