貿易をやっていると資金決済絡みで銀行との接点が出てきます。その際、窓口となる銀行担当者が、貿易実務に詳しくないという評判をよく耳にします。実際のところはどうでしょう。|銀行員は貿易を知っているか?

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銀行員は貿易を知っているか?

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貿易をやっていると、資金決済絡みで銀行との接点が出てきます。その際、窓口となる銀行担当者が、貿易実務に詳しくないという評判をよく耳にします。実際のところはどうなのでしょうか?

結論から言うと銀行の担当者が外為の経験が無ければ、まず100%貿易のことは分かりません。

簡単な貿易用語すら通じないと思います。

もし担当者が外為経験者であれば、何となくは分かってもらえると思います。(あくまでも何となくのレベルなのですが)

銀行と言えば何でも知ってる人材の宝庫。こういったイメージがありますが、違うような気がしませんか?

このボタンのかけ違いの原因は何かといえば、それは貿易実務と外為実務が、ほとんど重ならないからなのです。

前にお話ししたことがありますが、貿易実務は「モノ、カミ、カネ」の順番だと言えます。それに対して外為実務は「カネ、カミ、モノ」の順番です。もっと言えば「カネ、カネ、カネ」でも過言ではありません。

すべて「カネ」というスクリーン越しにみているともいえます。ですので「カネ」が絡まないと、途端に銀行員の反応は鈍くなります。皆さんも知らない事や分からない事が出てくると、返事に困ってあいまいなフレーズを口にすることはありませんか、まさにその状態になるのです。

銀行の担当者は業務知識を得るために、銀行業務検定という試験を受ける事が良くあります。これは民間の試験ですが、銀行や証券会社、生損保といった、金融機関の職員が受けることが多く、上級クラスの合格者には会社の内部規定で手当てが支給されたり、管理職登用の要件の一つになっていたりします。

この銀行業務検定の中に「外国為替」があります。2級と3級があり2級が上級レベルです。外為担当の管理職としてのふさわしい知識や判断力を問うものです。(ちなみに外為1級はありませんのでこれが最高位です)ところがこの外為2級ですが出題される内容は見事なまでに、外為業務そのものです。

貿易実務に関しては、設問の背景としてふれる程度です。要は銀行員にとって貿易実務は無縁に近い存在なのです。私は銀行員のころ周囲の人から、「貿易に詳しい人」という評価をもらっていました。これはある時、貿易実務と外為実務の違いに気づいたので、それ以降は自分の担当先などから、積極的に貿易関係の事を教えてもらって、ちゃっかりそれを自分のものとしていたのです。(門前の小僧ですね)

自分でいうのも変ですが、私みたいな便利づかいが、皆さんの目の前に上手く現れるとは限りません。結局のところ銀行員は貿易を知らないという認識で、銀行とお付き合いくだされば、失うものは少ないと思います。

関連コラム:

銀行との上手な付き合い方-貿易と外為

2017/05/26

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