最近イラン向け輸出で決済方法が問題となり、結局L/C決済になった例がありました。 いろいろ検討した末、「一番頼りになるのはL/C」である。こうシッパー・バイヤー共に認識を新たにしました。|それでもL/Cは無くならない!?

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それでもL/Cは無くならない!?

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私が外為を始めた昭和のころ、「L/Cはやがて無くなる。」こう言われていました。

しかし平成も29年、L/Cは健在です!

最近イラン向け輸出で決済方法が問題となり、結局L/C決済になった例がありました。

イラン・日本双方で最初は送金決済を模索したそうですが、先方は後払いを、こちらは前受けをそれぞれ主張。結局折り合いがつかなかったようです。

そこで次善の策として、日本側からL/C決済を提案したところ、先方もようやく応じるようになったそうです。ただ決済通貨をどうするか?(米ドルはまず無理なので、ユーロか日本円になる予定)そもそもイランの銀行でL/Cは発行できるのか?など、問題は山積状態だそうです。

とは言えこんな時、「一番頼りになるのはL/C」である。こうシッパー・バイヤー共に認識を新たにしたのですから、L/Cの面目躍如と言えます。

そこで今回はこの話にヒントを得て、「L/Cは不滅?」これを考えてみます。

さてL/Cの話に入る前に皆さんに質問です。皆さんは貿易取引の要は何だとお考えでしょうか。相手国や相手業界の市場調査でしょうか?それとも取引相手の信用状態?商品の市場価値? 取引の採算性? etc.とにかく、数が多そうです。

しかし私は根本的には、シッパーサイドでは「輸出代金の回収」、バイヤーサイドでは「輸入貨物の確保」、だと考えています。

いくら他の条件を考えてもこの点が不安であれば、とても取引する気になれないのではないでしょうか。

さてこの二つの要素。同時に上手くいかせるのは実は大変です。一番簡単なのは、シッパーが貨物をバイヤーがお金を、それぞれ持ち寄って直接その場で取引することです。これに勝るものはありません。

ただ国際取引ではそんな事はできません。では何なら出来そうか。これを考えます。

資金決済の方は若干のタイムラグはありますが、送金決済を選択すれば上手くいきそうです。

貨物の受け渡しはどうでしょうか。後受金ならばシッパーは船積から代金回収まで、リスクを負担しなければなりません。バイヤーから見れば前金決済では、実際に貨物が来るまでリスクを抱えることになります。

これではいつまでたっても双方の利害は一致しません。シッパー・バイヤー共に、取引をためらう場面が増えるばかりです。

如何にシッパー・バイヤー共に安心して取引してもらうか。これがL/Cの一番かつ最重要の目的となります。L/Cの特長は船積書類がL/C条件に合えば、L/C発行銀行が必ず支払ってくれる点です。

ここが肝心の所です。それであればシッパーは安心して船積できますし、バイヤーは船積書類(=輸入貨物)と引き換えに代金を支払えば、良いことになります。

カントリーリスクのある国・地域との取引や、新規の相手と取引をする時、この特長が大いに発揮されます。つまりL/Cでシッパー・バイヤー双方の、利害一致が可能になります。

そこで今回は冒頭で述べた「L/Cは不滅?」に対しては、「L/Cは不滅!」を結論としたいと思います。「?」に対しては「!」で応えるということです。

2017/11/18

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