北米西海岸港湾ストは労使交渉で合意に達したものの、コンテナ船会社は臨時船を投入したりしてコンテナ船の運航調整を急いでいます。|北米西海岸港湾ストとコンテナ船の運航調整

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北米西海岸港湾ストの余波とコンテナ船の運航調整



北米西海岸港湾ストの労使交渉が合意に達してから2ヶ月あまり、正常化に向けてはまだ多くの課題が横たわっているようです。

最近の報道をまとめると以下のような点が浮き彫りになってきます。

・まだ沖待ちしているコンテナ船が多く、最大で3週間のスケジュールに遅れが出ている
・港湾機能が正常化するには3カ月以上かかる模様
・コンテナターミナルの混乱の影響は5月ごろまで残る見通し
・航空輸送へのシフトが増加し1-3月期は前年比30%増

港湾荷役オペレーションのスローダウン戦術による影響だけでなく、以前から指摘されていた米国内でのシャーシ不足の問題が、港湾作業の正常化への足かせになっているようです。

そのために海上輸送から航空輸送へのシフトが加速化しています。

コンテナ船会社は臨時船を投入して空コンテナの調整とスケジュール維持などの対応に追われています。

何故このような事態になるとコンテナ船の運航調整に多大な影響がでるのでしょうか。

■コンテナ船運航キャリアー、世界規模での取組み
コンテナの積み下ろし作業は陸上に設置されているコンテナ専用クレーンで行います。
コンテナ船は荷役クレーンを持っていないからです。

今回の北米西海岸港湾ストでは、貨物を積まずに空の20フィートコンテナを20万BOX以上もシフトしているようです。

通常のコンテナ船は20フィートコンテナ換算で10,000BOX強の積載量ですから、20万BOX以上もシフトするためには15-20隻
程度のコンテナ船が必要になるという計算になります。

決して今回の港湾ストで問題がクローズアップされたわけではなく、世界各地のコンテナが偏在してしまっていることへの対応が急務な
ため、世界規模で正常化への課題に取り組んでいます。

■LINERとTRAMPER
コンテナ船は貨物の有無にかかわらずスケジュールどおりに運航されます。
そのため、LINER(定期運航)といわれています。

一方、穀物やバラ積み貨物は需要に応じて用船契約をしたうえで運行されます。5万トン以上の貨物船をフルチャーターするため、RAMPER(不定期運航)と呼ばれています。

一般的に輸出入ビジネスで利用される貨物の物量はフルチャーターベースではありませんので、コンテナ船が利用されます。

現在、コンテナ船各社が臨時船を投入してまで空コンテナの調整とスケジュール維持などの対応をしているのは、定期運航を守るためです。

コンテナ船を利用した安定的なサプライチェインの裏側では、コンテナ船各社のこのようなサービスが根底にあることを痛感させられます。

関連記事:北米西海岸の港湾労使交渉が合意ストライキが解決

2015/04/08

北米西海岸の港湾労使交渉が合意ストライキが解決



新聞やインターネットなどで報道されているように長期化していた北米西海岸の港湾労使交渉が5年間の新労働協約で暫定合意しました。

コンテナ荷役の低下で米国企業の資材調達だけでなく、日本の輸入食品にまで影響がでていただけに朗報です。

港湾荷役のスローダウン戦術で、コンテナ荷役の量が大きく低下。
北米東海岸に迂回する回避策だけでなく、しかたなく航空輸送に変更するなど日米経済界に多大な影響をもたらしてきました。

ターミナル混雑、機材・人材不足による影響がでていた港湾機能は徐々に正常化に向かう見通しとのことです。

北米東海岸の港も混みだしてきただけに「港湾作業がフル稼働を再開」にほっとされている方も多いと思います。

■コンテナ化が招いたスローダウン戦術

港湾ストは、米国だけで発生する問題ではありません。
日本もかつては年中行事のように春闘の時期に港湾ストライキが行われていました。

1970年代にコンテナ化が導入されると港湾荷役が大幅に機械化されました。
それにより、港湾荷役労働者の人員整理、賃金カットが労使交渉の争点となったのです。

労働側は対抗手段としてコンテナヤードを封鎖する戦術をとるようになりました。
コンテナ船には貨物を積み下ろしするクレーンがついていません。
コンテナヤードにあるクレーンを利用して港湾荷役が行われます。

そのため
・コンテナヤード封鎖する
・クレーン作業をスローダウンさせる

その結果
・入港したコンテナ船が岸壁から出航できない
・コンテナ船のスケジュールが大幅に遅延する

など使用者側に圧力をかけてきました。

■貨物海上保険でのストライキ危険特約とは?

貨物保険には、オールリスクに戦争・ストライキ危険特約を付けるのが一般的です。

ここでいうストライキ危険特約とは、港湾ストを対象にしているのではありません。
内乱・紛争の結果、ストライキに参加する者によって生じる貨物の損害が対象です。

オールリスク保険はあらゆる危険をカバーしていますが
・船や飛行機の遅れ
・不完全な梱包
・品質変化による重量や容積の減少
これらは、保険でカバーできません。

今回のように港湾ストライキになった場合、自己リスクで対応することになります。
万一の場合に備えたサプライチェインを考えておくことが重要だと思います。

関連記事:北米西海岸港湾スト泥沼化で船混み割増料が発生

2015/2/23

千葉県館山湾でコンテナ船が座礁、共同海損か?

MOL商船三井が運行するコンテナ船が千葉県館山湾内で座礁しました。

米国西岸から東京港へ航海中、エンジン不具合で停泊中強風のため浅瀬に乗り上げました。

浸水や油の流出はないと報道されています。

■どのように救助するのか?共同海損となるのか?
通常は満潮を待ってタグボートで浅瀬からの引き出しが行われます。
今回もタグボート4隻で引き出しをしようとしていますが難航しているようです。

5万トンものコンテナ船の場合、喫水は約10メートルあまりになります。
そのために座礁した場所によっては貨物が満載状態で引き出しができない場合もあります。

このような場合、船長判断で一部の貨物を海中に投棄し船全体を軽くすることが行われます。

貨物保険の専門用語で
「共同海損(General Average)」を宣言するといいます。
一部の貨物を犠牲にすることで最悪の事態(沈没)を回避する措置です。

沈没の危険性がなくても長期間にわたって救助作業が続く場合にも、貨物投棄が行われる場合があります。
船長判断で全荷主にとって最善と考えられる救助策が決められます。

全荷主が定められた割合で救助費用を負担するため、共同海損という言葉が使われます。「自助・共助・公助の精神」です。

共同海損が宣言されると船会社から荷主全員に「共同海損宣言書」が送られてきます。

共同海損宣言書を受け取ったら、荷主は保険会社へ連絡し書類による手続を行うことになります。

・共同海損に同意する
・積荷の価額を申告する

これらの書類を提出すればあとは船会社と保険会社の間で全体の費用計算が行われます。

今回の場合は座礁で船底ダメージは受けていないようです。
沈没の危険性はないと思いますが、一刻もはやく浅瀬から脱出できることを願っています。

用語:
共同海損 General Average
関連記事:
船舶火災事故

2015/1/13

逆石油ショックは貿易取引にプラスかマイナスか?



原油安がすすんでいる。
3か月前1バレル$100台だった原油価格があっという間に半額に近づいている。

原油相場の下落は世界経済にとってプラスのはずだが、
ロシア・ルーブル安
株価の乱高下
に連鎖し「逆石油ショック」の再来すら危惧されはじめている。

■オイルショックと貿易取引の因果関係
最近はほとんど聞かれなくなったOPEC。
1970年代に一気に急騰した原油価格は世界経済が大混乱をきたしました。
その時の主役がOPEC石油機構。現在の中近東の繁栄を築いた石油産油国機構のことです。

1970年代に2度も起きたいわゆる「オイルショック」。
ガソリン代の高騰はトラック運賃や国際輸送運賃を跳ね上げました。
石油化学分野だけに限らず、すべての製造業における製造コストも高騰し、買いダメに走る消費者の姿が見られるなど狂乱物価といわれた時代でした。

このオイルショック当時、貿易取引も原油相場に大きく左右されました。
・航空輸送も海上輸送も一方的な運賃値上げが日常化
・貨物の需要が増えれば運賃の安い貨物は積んでくれない
・輸送効率の悪い路線への配船はなくなる

国際運賃相場はたえず「需給バランス」で変動していますが、儲け優先主義を象徴するかのありさまでした。

■貿易取引に与える影響
リーマンショック後、右肩上がりと高止まりを維持してきた原油価格がここへきて急落。いわゆる「逆石油ショック」の影響を臭わせるような現象が起きはじめているようです。

貿易取引においてはいままでとは違う環境変化がおきるのでしょうか?

貨物を国際輸送する場合、燃料割増料が課金されています。
・航空貨物の場合、燃油割増料=Fuel Adjustment Factor
・海上輸送の場合、燃油割増料=Bunker Adjustment Factor

航空燃料と船舶燃料で英語表記が異なりますが、両方とも、燃油割増料のことです。

国際運賃は原油相場を基に毎月割増料の見直しが行われています。

たとえば国際宅配A社の場合
今年の10月までは原油相場1バレル$100台を反映して、20%程度の割増料が荷主様に請求されていました。11月からの急落で来年1月の
割増料は16.5%に下がります。

海外旅行ですっかり定着した「燃油サーチャージ」
航空運賃以外に必ず徴収される割増料、なかなか複雑で言われるがまま払わざるを得ない現状ですが、パッセンジャー用の「燃油サーチャージ」もほぼ半額になりつつあります。

原油安の影響が着実に現れ、燃油割増料が下がる傾向にあることは歓迎すべきことです。

国際運賃の設定では、航空輸送も海上輸送も共に基本運賃に割増料が加算されます。
割増料には、原油価格や為替の変動など予測不能な要因が含まれています。
基本運賃を極力据え置き、割増料という名目で全体の運賃を調整しているわけです。

逆石油ショックが火種となって基本運賃そのものの値上げにつながらないことを願っています。

用語:FAF (Fuel Adjustment Factor)またはFSC (Fuel Surcharge)
用語:BAF (Bunker Adjustment Factor)

2014/12/24

北米西海岸港湾スト泥沼化で船混み割増料が発生



北米西岸の現場から港湾ストの最新情報が入ってきました。
貨物量が依然として好調であることに加えてスローダウン戦術がからみ混乱が続いていると報じられています。

■北米西岸港湾スト、最新情報
先日、北米西岸のうち北部地区のタコマ港・シアトル港での状況をお伝えしましたが、南部地区のロスアンゼルス港・ロングビーチ港にも影響が波及してきています。
北米西岸各港でのスローダウン戦術によるコンテナ荷役の低下は一段と深刻になってきています。

コンテナ船は専用のコンテナふ頭側のクレーンでしか積み下ろし作業ができません。
コンテナを運ぶための道具(コンテナシャーシ)を準備できないとコンテナヤードに搬入することができません。
貨物量が多くなっているため、このコンテナシャーシも不足しているようです。

またコンテナ自体は自力で陸上運送をすることはできません。
シャーシを運搬するためにはトラック部分(ヘッド)が必要ですが、このトラッカーも不足しているようです。

このような状況のため、ついにコンテナ船の運行各社は船混み割増料
Congestion Surchargeを発表する事態になってきています。

■Congestion Surchargeとは?
コンテナ船の運行会社は、船主に対して用船料を支払ってチャーターしています。
1時間でも遅れれば追加の用船料を支払うことになります。

北米西岸各港のコンテナヤード側での受け入れキャパが不足すると、予定の時間でコンテナ船の運行ができなくなります。
輸出入港が混みあい追加の用船料が発生するため、コンテナ船の運行会社は荷主対して費用負担を求め、船混み割増料Congestion Surchargeを請求しだしています。

航海日数の短縮、コストダウンを求めてコンテナ化が導入されました。
しかし、コンテナ物流は受け皿のコンテナヤード側での受け入れキャパが条件となります。
いままでオイルショックや地域紛争などにより海上輸送が大きく影響を受けたこともありました。
都度、荷主各社は費用負担をして国際海上輸送体制を維持してきました。

北米西岸各港のコンテナヤードだけでなく、内陸地点でのヤードも混乱しているとの報道もあります。
少なくとも年内一杯はこの状態が続き、年明け後も中国正月前の輸出需要があり2月頃にならないと収まらないとする予想もあるようです。

ターミナル混雑、機材・人材不足による影響が早くに解消することを願っています。

関連記事:
北米西岸港湾スト、労使交渉が泥沼化か?

2014/11/25

灯台は海上輸送の守り神



千葉県犬吠埼灯台のニュースを読みました。
英国人技師により作られた煉瓦つくりのこの灯台、140歳の誕生日を迎えたそうです。
明治7年(1874年)以来、まだ現役で活躍、海上輸送の船舶に光を発し続けている灯台です。

■灯台の役割とは?
昼間は本来の役割を発揮していませんが、夜になると存在価値を増してくるのが灯台です。
真っ暗な大洋を航海する船舶にとっては欠かせない大切な航路標識なのです。
航海士はその光りを識別して自分の位置を確認できるのです。

以前、5万トン級貨物船がハワイ沖で座礁したことを経験したことがあります。
A地点とB地点の灯台からの光をつなげて航路を決めるところ、この夜はどうしてかB地点の灯台が故障。
C地点の灯台をB地点の灯台と勘違いして、結果、浅瀬に乗り上げてしまいました。
引き出すのに10日以上もかかったことがありました。

■カーナビの時代なのに
陸上ではカーナビ全盛の時代です。
同様に、海上輸送でもGPSが使われる時代です。

陸上では道路からはみ出さない限り事故にはなりませんが、海上輸送はちょっと違います。
GPSで自分の船舶が行くべきコースは教えてくれます。
しかし、風や潮流などによってコースから外れることもあります。
ハワイ沖で座礁したように、水面下にも危険があります。

GPSが発達した現代ですが、灯台は海上輸送に欠かせない大切な航路標識なのです。
白、赤、緑などの色と5秒から30秒程度の光の周期で航海士は識別しているのです。

■蛇足ですが、灯台のことを調べてみると・・・
日本最初の洋式灯台は神奈川県観音埼灯台で、明治2年から点灯しているとのことです。
この観音埼灯台の工事着工が明治元年11月1日ということで、この日が灯台記念日にもなっています。

以前、物流コラムで日本海側での最初の洋式灯台「伏木燈明台」をご紹介しました。
明治に入ってから順次各地に灯台が作られていったようです。

いろいろと調べてみると、犬吠埼灯台の正式名称は、犬吠埼燈台とのこと。
構造物としては、灯台でなく、古い漢字の「燈台」だそうです。
ただし、地図などで地点を表す場合は常用漢字の「灯台」が使われるとか。
日本語は難しいですね。

日本の輸出入は、90%以上を海上輸送に依存しています。
140年以上も現役で活躍している灯台があることに思いを馳せてはいかがでしょうか

2014/11/17

北米西岸港湾スト、労使交渉が泥沼化か?



6月末で期限満了となった北米西岸の港湾労組(ILWU)と使用者(PMA)の労使交渉は、ストライキなどの強硬手段をとらずに表面的にはストなしとし平和的な労使交渉が続いていました。
ところが最近、労使の綱引きで緊張が高まっていると報道されています。
最新情報をお届けいたします。

■北米西岸港湾スト、労使交渉に変化か?
使用者(PMA)側の報道によると、10月末から北米西岸港湾のうち北部地区のタコマ港・シアトル港でスローダウン戦術が始まり両港での
コンテナ荷役が通常の 40~60%まで低下しているとのこと。

ストなしの平和交渉への合意を破ってスローダウンを行っている点について使用者(PMA)側は「約束に違反してスローダウン戦術を仕掛けている」と強く非難しています。

これに対し、北米西岸港湾労組側(ILWU)はメディアを使ったゆさぶりと強く反発して、双方の緊張が高まっているようです。使用者側によるメディア攻撃なのでしょうか?

米国の好景気の影響なのか、クリスマス需要の終わった11月になってもまだスパースが満船状態といわれています。
そのため北米西岸のうち南部地区のロサンゼルス港・ロングビーチ港から北部地区のタコマ港・シアトル港にシフトしている貨物も増えており、労組側としては、機材・人員的にキャパを超えていることが荷役スローダウンの原因と反論しているようです。

■北米西岸港湾スト、今後の見通し
現時点では北米西岸タコマ港・シアトル港での荷役スローダウンの影響がどこまで拡大するか、長期化するか定かでなく混乱収束の目処は
ついていないようです。
今後、タコマ港・シアトル港の事態の推移によっては北米西岸向けのコンテナ船のスケジュールにも遅れの影響が出始めてくると懸念されています。

コンテナ船には荷役のためのクレーンがついていません。
岸壁にあるコンテナ専用クレーンで荷役作業が行われます。
そのため岸壁側の作業が遅れればコンテナ船は海上で待っていなければならないのです。
このことによってコンテナ船がスケジュールどおりに運行できなくなります。
健保・年金などの待遇改善も含めた労使交渉のため着地点の探り合いが続いているようですが、コンテナ船の遅れにつながらないように望みたいものです。

関連記事:
北米西岸港湾スト、労使交渉継続するも先行き懸念

2014/11/14

パナマ運河がオーバーパナマックス対応の拡張工事

パナマ運河は今年で開通から100年。
この間、貨物船のサイズは大型化してきており、パナマ運河を通行できない貨物船も多くあります。
大型貨物船も通行できるようにパナマ運河の拡張工事が始まっています。

パナマックスサイズからオーバーパナマックスサイズへ
270m長*32m幅の5万トンクラスの貨物船はパナマックスサイズといわれています。
パナマ運河を通行できる最大幅だからです。

輸送効率を求めて貨物船やタンカーは巨大化してきています。
15万トンクラスになると49m幅もありパナマ運河を通行することはできません。
そのためオーバーパナマックスサイズといわれています。

■パナマ運河の役割とは?
パナマ運河を通行できない大型貨物船はしかたなく大西洋から喜望峰ルートに迂回せざるを得ません。
オーバーパナマックスサイズの貨物船は喜望峰経由のためケープサイズともいわれています。

米国東岸から喜望峰経由で日本までの航海日数は50日程度かかります。
これに対してパナマ運河を通行できるパナマックスサイズの貨物船は30日程度で日本に到着できます。

パナマ運河は、日米サプライチェーンの要のため年間14,000隻の貨物船が通行しています。
貨物船の大型化への対応だけでなく混雑解消も目指してパナマ運河の拡張工事が行われています。

2014/08/20

北米西岸港湾スト、労使交渉継続するも先行き懸念

北米西岸港湾労組(ILWU)と使用者(PMA)の労使協約が6月末で期限満了となりました。
労使交渉の先行きに懸念を示している港湾関係者の声も多く、最新情報をお届けいたします。

■労使交渉、継続中
北米西岸港湾の労使双方は「7月1日以降も労使交渉継続中」と声明を発表しています。
さらに北米西岸29港すべてで通常通りの港湾作業が継続されていると報じられています。

幸いにも即スト突入とならずになによりですが、今後2-3週間の交渉に注目でしょう。
フルーツ輸出組合はこの数週間で労使交渉が妥結できないとスト突入ではないかと懸念しています。
July 4th独立記念日休暇明けからの本格的な労使交渉が注目されます。

■労使交渉の争点とは?
北米西岸港湾労組(ILWU)に加盟している組合員は20,000名ほどが働いています。
米国発着の50%以上の貨物が北米西岸の港湾を利用していると言われています。

しかし、コンテナ物流にも変化がみられ、北米西岸の競争力が問題になってきています。
アジア発Gulf、米東岸向け貨物の多くはパナマ運河経由で運べる時代だからです。

そのため北米西岸経由のモノの流れが減少してきているのは事実でしょう。
そのため使用者(PMA)としては経営合理化に努める必要に迫られてきていました。
以外にも北米西岸の港湾作業は人海戦術の作業が多く残っていたとも言えるでしょう。

今回だけに限らず毎回の労使交渉でコスト競争力(=人員合理化)が議論されてきました。

2002年にはブッシュ大統領がタフトハートレー法を出動、強制的に港湾封鎖ストを封じ込めました。
2008年の改定時にはコンテナヤード作業へのバーコード導入など自動化に踏み切りました。

一方の労組(ILWU)としては労賃だけでなく健保・年金など待遇改善を求め続けています。
労使双方が妥協できる余地が少ない状況と言えますが話し合いでの解決を望みたいものです。

関連記事:
北米港湾ストか?北米西岸の港湾労使交渉
北米港湾ストと中国版24時間ルールで海上輸送に影響

2014/07/07

北米港湾ストと中国版24時間ルールで海上輸送に影響

海上輸送に関連した報道が目につきます。
暑い夏になりそうです!

■北米港湾スト、先行き不透明
北米西岸の港湾労使交渉、依然として先行き不透明な状況と報じられています。
そのため6月末のデッドラインを控えいろいろな動きが出ています。

・既に一部荷主はVancouver経由の輸送に切り替え。
・一部船会社はスト突入を想定して「Congestion Surcharge」を発表。
北米向けの需要がタイトで貨物運賃が上昇傾向にあるとも言われています。

■中国版 24 時間ルール
突然、6 月末から本格導入される見通しと報道されました。

・中国への輸入・積み替えをする全てのコンテナ貨物を対象に、
・輸出地で船積み24 時間前までに税関へ貨物情報を報告する

中国でも日本から近い上海向けなどは実務的に問題があるとの声が上がっています。
24時間前報告をするには時間的な余裕がなく、通関手続きを前倒しする必要との声も。
データ送信に係るSurchargeのような追加費用が発生することもありそうです。

航空輸送が増えているとはいえ、まだまだ国際物流の主役は、海上輸送。
それだけに貿易実務への影響が懸念されます。

関連記事:
北米港湾ストか?北米西岸の港湾労使交渉

2014/06/06

北米港湾ストか?北米西岸の港湾労使交渉

北米西岸の港湾労使交渉の行方が注目されています。
労組(ILWU)と使用者(PMA)の労使協約が6月末で期限切れとなります。

5月から始まる改定交渉、早くも緊張が高まっています。

米国発着の50%以上の貨物が西岸の港湾を利用していると言われています。
港湾ストになった場合、貿易実務への影響が懸念されます。

■いままでもたくさんあった北米港湾スト
1980年代には、港湾ストが毎年必ずありました。
西岸だけなく、東岸もストになったことも。さらに日本の春闘と重なったことも(最悪!)

2000年代に入ってからは複数年契約になりましたので一歩前進でしょうか。
今回は、6年ぶりの契約更改となります。

■港湾ストは、不可抗力の対象
契約書の「不可抗力条項」、この条項には港湾ストが対象となっています。

つまり、港湾ストになった場合、納期遅延を起こしても売主の責任はないのです。
逆に、買主(輸入者)にとっては最大のリスク要因となります。
湾ストで物流網が寸断されてしまい、調達ができなくなっても自己責任なのです。

■早めの港湾スト対策が必要
航空輸送に切り替えられる貨物はいいですが、海上輸送貨物は大変。

・早めに在庫の積み増しをする
・カナダ経由などの迂回輸送を利用する
選択肢が限定されるだけに皆が殺到することが予想されます。

労使交渉は突然妥結する場合もあれば、突然交渉亀裂といったことも。
貿易実務に支障がないように早めの港湾スト対策をする動きも出ている模様です。

2014/04/17

商船を襲撃する現代の海賊 - キャプテン・フィリップ

海賊事件を描いたドキュメント映画『キャプテン・フィリップス』が上映されています。

ソマリア沖で武装した海賊が米国のコンテナ船「マースク・アラバマ号」を占拠、船長を人質に。
米大統領命令で海軍の軍艦、特殊部隊を出動させて無事救出。
2009年に実際に起こったシージャック事件だけに迫力満点です。

この海域はアデン湾・スエズ運河に近く年間2万隻以上の商船が通航する海上輸送の要衝です。
日本にとっても原油輸送だけでなく欧州との物流ルートとして重要な海域です。

運航スピードをアップするなどの対策もとっていますが、その後も商船三井が運航するタンカーが襲撃されるなど海賊行為が頻発しています。

米国、ロシア、インドからは軍艦を配備してパトロールと護衛を強化しています。
日本からも海上自衛艦とP3C機が派遣されています。
さらに「武装警備特別法」も施行され一層の海賊対策が行われています。

欧州との物流ルートが安全な航海となることを願うばかりです。

関連コラム:
海賊対策 2012/03/12

2014/01/14

海上コンテナが年間10,000個も海へ落下している

今年の夏にインド洋で日本のコンテナ船が真っ二つに割れて沈没したことも記憶に新しいところですが、この調査報告を読んで改めて海上輸送のリスクを認識しました。

「海上コンテナが年間10,000個も海へ落下している」
計算をすると、1時間に1個落下していることにびっくりしました。(10,000個/365日=27個)
これだけの頻度ということは、それだけ世界の海の気象条件が厳しいということだと思います。

コンテナが荒天遭遇などで流されてしまうのは、デッキの上に積み上げられているコンテナだけです。
デッキの下にあるコンテナはこのようなリスクは全くありません。

荷主の立場としてできればデッキの下に積んで欲しいところですが、積みつけ場所を指定することはできません。
コンテナの行き先・重量などの要素から船長が最適な積み付け場所を指定しているからです。

デッキの上でもデッキの下でも運賃は同じなのに積みつけ場所を指定できない、挙句の果てに国際運送約款の免責条項があるため船会社からの補償はほとんどない、荷主として納得できない状況ですね。

貨物海上保険がこのようなリスクをカバーしていることに注目する必要があると思います。
コスト削減から貨物海上保険をかけない方が多い昨今ですが、再考をされてはいかがでしょうか。

関連コラム:
貿易の基本3:運送会社には賠償責任がない?2012/02/27

2013/10/03

新たな輸送ルート・北極海航路

アジアとヨーロッパを結ぶ新たな輸送ルートとして北極海航路が注目されています。
最近のNHKでも紹介されましたが、海上輸送に大きなインパクトを与えると期待されています。

ユーラシア大陸北部のロシア沿岸を通るこのルートは氷が薄くなる夏場の約4カ月間に限られ、砕氷船利用でコストが高くなることがネックでした。

地球温暖化の影響なのでしょうか。
氷の減少で砕氷船なしでベーリング海峡を通過出来る時期が増えているそうです。

そのため、ロシアとノルウェーの海運業界だけでなく、高い関心を示している日本・アジアの企業が多いと言われています。

スエズ運河経由に比べて距離が3分の2となり、航海日数が12-15日短縮できるといわれています。燃料が大きくセーブできるため運航コストの大幅削減が期待できます。

最近日本の化学メーカーがノルウェーから石油製品を調達したほか、現在中国の大手海運COSCOがオランダに向けてトライアル航行をしていると伝えられています。
韓国もすでに運航実績を増やしつつあるようです。

東アジアのハブ港は完全に中国・上海、韓国・釜山に移ってしまいましたが、この航路が実現すれば、地理的にベーリング海峡に近い北海道が重要ハブ港となれると期待している向きもあるようです。

欧州と東アジアだけでなく、米国東海岸航路としても北極海航路の実現性に注目して見たいと思います。

2013/09/07

コンテナ船海難事故に関してのご質問2件 

Facebookの記事をご覧になられた方からいろいろなご質問をいただきました。
http://www.facebook.com/rakurakuB

2件ご紹介したいと思います。

1.
「この事故はコンテナの積み過ぎが原因だったのでは?」

山のようにコンテナが積み上げられた写真をご覧になられての反応でした。
いえ、そんなことはありません。
いつでもこのようにコンテナは積み上げられて運ばれています。
コンテナの収納スペースは当然船内にもありますが、デッキの上にも積むのが一般的です。

コンテナごとの向け地と重量をコンピュータが計算して、前後左右のバランスが最適となるようにアンダーデッキ、オンデッキに積まれています。

2.
「やっぱり保険はかけたほうがいいですね」

船会社は貨物をA地点からB地点に運ぶ義務はありますが、貨物の補償の責任をすべて負っているわけではありません。
運送約款で免責が決められているからです。
このため、貨物保険がこのようなリスクをカバーしているのです。

関連コラム:
貿易の基本3:運送会社には賠償責任がない?2012/02/27

2013/07/01

航路標識の専門家 

マラッカ海峡で活躍している航路標識の専門家・佐々木生治さん。
読売新聞(2013-06-23)ワールドレビュー欄)に紹介されています。

タンカーやコンテナ船が往来する海峡の全長は約900キロもあり、最も狭いところでは5キロほどの幅しかなく、浅瀬も多い海峡です。
この細長い難関の海峡を通過するすべての船は浮標や灯台などの航路標識を頼りに航行しています。

佐々木さんは航路標識を点検する技術を20年以上にわたってインドネシアの人々に教え、海上の安全に協力しています。

日本にとっても石油など多くの貨物が通過する重要なシーレーンであり、このサプライチェインの要所を守るため財団法人マラッカ海峡協議会が
さまざまな支援を行っています。

2013/06/26

インド向け輸出の際には十分にご注意ください 

輸入書類に記載の重量が実際重量と違うと罰金。
インド・チェンナイ港でのお話しです。

今年3月からコンテナの重量検査を実施、どれくらいの差があるか確認を始めており、罰金を科していると報じられています。

書類上の重量と実際の重量に差があるようです。
ターミナル料金をセーブするために過少申告するのでしょうか。

今後、インドの全ての港で重量検査を行うとのことです。

関税を安く抑えるために輸入金額を過少申告する(つまり、脱税)のは聞いたことがありますが、コンテナ重量を過少申告するのは初めて聞きました。

2013/04/15

2013 © Pro Eyes Corporation

パナマ運河は日米サプライチェ-ンの要 

太平洋と大西洋をつないでいるパナマ運河が開通して99年となります。
大正3年(1914年2月26日)に開通。

世界の貿易貨物の約5%がこの運河を通過しているといわれています。
なくてはならないサプライチェ-ンです。
米東海岸発着のコンテナ貨物は必ずこの運河を通過しています。

運河を通過待ちする船舶であふれてしまったことがありました。
米国で港湾ストライキが長引いた影響でした。
メキシコ経由で迂回せざるを得なかったことを思い出します。

最近は米国の港湾ストライキも稀になりましたが、天災の影響もあります。
2年ほど前に記録的な豪雨のため運河が閉鎖となったことがありました。

日米の貿易・サプライチェーンのリスクを考える意味で、大変に重要な運河です。

2013/02/12

8港が中国-最新の海上貨物動向レポート 

世界の港別コンテナ取扱量ランキングをご覧になりましたでしょうか?
国連UNCTADが毎年世界のコンテナ貨物の動きを発表しています。
(UNCTAD Review of Maritime Transport)

この報告書によると、中国発着の貨物量が依然として活況です。
2011年のトップ20は、上海を筆頭に中国の港が半数近くを占めています。
2012年1-10月の速報値ではトップ10のうち、なんと8港が中国の港です。

また、世界の海上貿易全体についてのレビューも報告されています。
・世界の船会社の供給キャパは、船舶トン数で前年比約10%増加。
・これに対し、海上輸送に依存する世界貿易量は4%程度の増加。
・供給過多の結果、海上運賃レベルは弱含みの傾向にある。
・物流コストダウン=貿易量増加へのプラス要因となっている。
との指摘もされています。

関連コラム:
コンテナ貨物の動き トップ10に中国の港は、実に6港 2011/10/12

2013/01/30

EU域内の重量貨物輸送 

来年2013年は、仏・ノートルダム寺院の850年祭。
このお祝いのために、大きな鐘がオランダで造られています。
最大の鐘は、幅2メートル、重量6トン以上もするとか。

この大きな鐘の輸送をTNT Expressが担当しています。
オランダからフランスまでの超重量陸送が行われました。

このニュースを見て、海運用語の「ブレークバルク貨物」が思い浮かびました。

このような重量貨物はコンテナ船に積むことができません。
一般貨物船に積まれ「ブレークバルク貨物」と言われます。

このニュースはまだ日本語HPには掲載されていませんが、英文サイト
TNT Fast Newsからご覧になれます。

2012/12/24

税関申告が許可される時間は 

船や飛行機が空港や港に到着してから、税関申告が許可になるまでどのくらいの時間がかかるかご存知ですか?

・海上貨物 60時間
・航空貨物 13時間 
今年3月の調査結果です。

意外と時間がかかると思われるかもしれません。
この調査は一般貨物ですので、検疫などが必要な貨物はさらに時間がかかりますので、早めの準備をしておきましょう。

2012/10/23

コンテナ貨物ダメージ対策 その3 

事例:陸上輸送中での貨物ダメージ
日本では考えられないようなコンテナダメージのケースです。

海外主要港では、コンテナヤードが港湾地区だけでなく、内陸ポイントにも多くあります。
特に、アジア各国では、港に隣接したコンテナヤードが混雑するため、内陸のコンテナヤード(インランドデポ)で輸入通関をするケースが多くなっています。

コンテナ専用シャーシを利用するのではなく、一般のトラック(平ボデ車)にコンテナを乗せて運搬されるケースがよくあります。それも、コンテナを固定する器具がない中古のトラックを利用して、結果、輸送中のコンテナ落下事故や横転事故が報告されています。タイヤがパンクして、貨物が大破した事故も報告されています。

アジア各国の高速道路は、かなり整備されていますが、一般道路は違います。
交通マナーが悪く、急ブレーキを掛けることが多く、当然、貨物への影響もあり、事故に巻き込まれるケースも圧倒的に高くなっています。

回避策:
これといった対策がないのが実情ですが、自己防衛対応として、まずは、十分な梱包をしておくことは必須でしょう。
また、到着地に着いてからの陸上コンテナ輸送を委託する場合、輸入者側と事前に十分な打ち合わせと確認をしておくことも大事でしょう。

2012/06/18

コンテナ貨物ダメージ対策 その2 

到着港で行われる税関検査中に貨物がダメージを受けるトラブルが報告されています。
日本では考えられないようなことがアジア各港、特に中国では、要注意です。

事例: 輸入通関時での貨物ダメージ
一般的に、輸入通関では約1割の貨物が税関検査となります。
どの港でも、税関検査場は十分なスペースがなく、検査を屋外で実施することが多くなっています。検査待ちの間に、コンテナ内の貨物が屋外に仮置きされたまま、スコールの時期など、突然の降雨で貨物が濡れるといったケースがよくあります。

回避策:
税関検査となっても、コンテナから貨物すべてを出されないような対策が必要となります。
具体的には、貨物荷受人に現場立会いを依頼することをお奨めします。

貨物のハンドリング作業が全般的に荒いため、コンテナからの搬出作業中や検査場内でのハンドリング中に、貨物にダメージを受けるケースも多発しています。十分な強度の梱包をすることも必要となるでしょう。

2012/05/22

コンテナ貨物ダメージ対策 その1 

コンテナ貨物のダメージトラブルが増えています。事例と対応策をご紹介しましょう。

事例:コンテナヤードでの貨物ダメージ
経済発展がめざましいアジア各港、世界各国からの貨物船が増えている。全てのコンテナ船の荷役がコンテナ専用岸壁で行われるわけではないことを認識しておく必要があります。

コンテナ荷役専用クレーンがない一般岸壁でコンテナ荷役を行うケースが多くなっています。
コンテナ専用クレーンは、4点吊りですが、一般クレーンは、1点吊りの場合が多いため、コンテナが大きく揺れ、コンテナ内の貨物が移動してダメージとなることが起こりえます。

回避策:
船会社には、岸壁を指定する権限はありません。 到着する船の込み具合をみて港湾局の判断で、使用岸壁が指定されるのです。つまり、荷主として、コンテナ専用岸壁での荷役を指定することは、不可能なのです。

そのため、一般クレーンによるコンテナ荷役が行われることを予め想定した梱包対策が必要となります。特に、機械設備など、偏加重を伴う貨物は十分な注意が必要です。

2012/03/28

海賊対策

ディズニーランドの人気アトラクション「カリブの海賊」のお話ではありません。
ソマリア沖では、貨物船を狙った海賊行為が、まだ多発していると報道されています。

日本をはじめ、世界各国の海軍が協力して、撲滅に努めていますが、広大な海域を軍艦で警戒していても、いたちごっこの様相。

そのため、この海域を通行する貨物船に武装ガードを乗船させて警護にあたることを、国連海事機関(IMO)で検討中。

関連コラム:
海賊対策 2011/11/4
世界で活躍する日本人 2011/7/11

2012/03/12

日本には、900以上もの港湾がある? 

ご存知でしたか?
900以上と、数はたくさんありますが、国際競争力の見直しが必要!

海に囲まれた島国なので、多くの港があって当然でしょうが、世界の港湾が展開する物流競争で、日本は、はるかに遅れてしまっています。

中国・上海、韓国・釜山をはじめ、アジアの港はめざましい発展をしています。
かつてトップ10にいた日本の港は、25位以下の低迷状態です。

輸出だけでなく、海外からの輸入食品の調達への懸念もあり、日本政府は遅ればせながら、国家戦略に取り組みだしたと報道されています。

京浜港(東京・横浜・川崎)と阪神港(大阪・神戸)を「国際コンテナ戦略港湾」に指定、2020年までに「トップ5」をめざしているという。

関連コラム:
コンテナ貨物の動き トップ10に中国の港は、実に6港 2011/10/12

2012/03/03

海への情熱 

貿易が始まった中世以来、大海原へのチャレンジの繰り返しでした。
危険を顧みず大いなる情熱で、世界の海に飛び出していった人々がいました。

現代でも、同じように「海への情熱」を追求している人がたくさんおられます。
その代表格 - 海洋エッセイスト・拓海広志氏。
100年ぶりに石貨航海を再現した「熱き心」をもった情熱家です。

ミクロネシア・ヤップ島で使われている石のお金、
「どのように運ばれ、使われるか、その物語性でお金の価値が決まる」

海洋民族の知恵と情熱で、原木からカヌーを作る、パラオ島まで海を渡り、
石灰石を切り出し、また持ち帰ってくる。
「物語性」を求めた大冒険ですね。

ワンポイント:
「物語性があるようでない」と言った小説への情熱家もいます。
芥川賞選考委員を退任した作家・石原慎太郎氏。

「今の文学は、時代を反映してか、刺激がない。」
「小説家がただ物語を書いているだけの時代ってのはいいようで悪いのでは」・・・
こちらも、文学への情熱、「熱き心」をもった情熱家ですね。

関連コラム:
海の日にちなみ-ビジュアルでわかる「船と海運のはなし」 2006/6/20

2012/02/16

海賊対策 

中近東海域を航行する貨物船への海賊行為が依然として続いています。
日本国は、自衛隊が、護衛艦2隻、P3C哨戒機2機を派遣して、日本船舶の警護をしています。

アデン湾海域では、一定の効果をあげていますが、最近は、ソマリア沖へ被害が移っており、経団連が、政府にソマリア沖を航行する貨物船への海賊対策を要請したと報じられています。
民間船舶に武装した自衛官を乗船させることも視野に入れて、対応策強化の検討が行われているようです。

ワンポイント:
海賊被害件数、年間220件もアデン湾から、ソマリア沖へと移動している実態がお分かりかと思います。
平成21年 - 217件 (アデン湾 131件、ソマリア沖  86件)
平成22年 - 219件 (アデン湾  75件、ソマリア沖 144件)
平成23年(10/2現在) - 203件 (アデン湾 64件、ソマリア沖 139件)
*国際海事局資料

日本船籍のタンカーが海賊に襲撃された時に、米軍に拘束された未遂犯(ソマリア人海賊)が身柄を日本に移され、今月、初の裁判が行われると報じられています。有罪か無罪の審理をする前に、国家間の裁判管轄など法的問題の審理が必要なようです。

この海域は、中東からの原油輸送だけでなく、欧州との物流ルートとしても重要な海域です。

関連コラム:
世界で活躍する日本人2011/7/11

2011/11/4

コンテナ貨物の動き トップ10に中国の港は、実に6港 

2010年度の世界主要港でのコンテナ取扱いランキングが発表されています。
躍進著しいアジア経済を反映して、上海港が遂に世界のトップに躍り出てきました。

1位 上海、3位 香港、4位 深セン、6位 寧波、7位 広州、8位 青島と続きます。
ちなみに、トップ10の中国以外の港は、シンガポール(2位、2009年度までトップ)、韓国釜山(5位)、ドバイ(9位)、ロッテルダム(10位)となっています。
日本は残念ながら、27位 東京港、36位 横浜港と下位を低迷しています。
(出所:英Containerization International)

関連コラム:
コンテナ荷動き量 2010/7/15
海上コンテナ貨物荷動き 2009/8/5
コンテナ取扱いランキング 2008/5/15
中国の2005年度コンテナ取扱量統計 2006/1/20

2011/10/12

海の日にちなんで – 日本近海は恐ろしい 

石原慎太郎氏が最新の著書「新・堕落論」で、”世界のあちこちの海でオーシャン・レースに出てきましたが、日本近海の海ほど危うく恐ろしい海は滅多にない”と著しています。
昨日の「海の日」にちなんで、ヨットマンとしてのするどい気象への観察をご紹介したいと思います。

毎日、いくつもの低気圧が日本列島を通過しているため、日本近海の気象条件が厳しいのだと指摘しています。低気圧とは嵐であり、冬場に発生する低気圧は台風以上の力であり、ちょうど今日のように、年に何度かは台風が北上してくる環境にもあると著しています。

原因として、日本列島は世界最大の暖海と寒流に洗われていることと、三千メートル級の山脈があることなどが低気圧にいろいろな影響を与えており、世界の中でもこれほど厄介な条件を備えた国土は滅多にないと断定しています。

このような条件の中、今日も海上輸送が行われています。
海の安全を願っております。

関連コラム:
海の日(3) 2007/7/3
海の日にちなみ-ビジュアルでわかる「船と海運のはなし」2006/6/20
海の日(2) 2005/8/1
海の日、海の月間 2005/7/15

2011/7/19

国際輸送での損害賠償責任 

国際輸送をする際に、船会社や航空会社には輸送中のあらゆる事故に対して、損害賠償責任があると思っている方が多いと思います。

よくあるケースですが、事故発生となったが、クレーム金額の一部分しか求償されなかったというご相談を受けることがあります。
国際輸送を受託した船会社や航空会社には、貨物を目的地まで安全に輸送し引渡す義務はありますが、全ての損害について運送人の賠償責任ではありません。

関連コラム:
貨物海上保険の役割 2011/6/20
保険はなぜ必要? 2009/9/22
輸出入取引の貨物保険 2008/10/7

2011/6/20

海運同盟 

定期船航路では、複数の船会社が運送需要に対応しています。
船会社間で不当な運賃競争を防ぎ、定期的な安定配船とするために、一種の国際カルテル(海運同盟)が認められています。

海運事業が貿易振興に寄与する公的事業であることと、船舶等多額な投資が必要な反面、不況の影響を受けやすい特殊性が考慮されているためでもあります。

ワンポイント:
米国議会では、海運同盟に対する独禁法適用除外制度の見直しが審議されているとの報道もあります。定期船航路では、複数の船会社が運送需要に対応しています。

関連コラム:
海運アライアンス 2005/10/24

2010/11/5

コンテナ荷動き量 

4月度の日本・アジア発米国向けコンテナ荷動き量(日本海事センター速報値)によりますと、活況の目安となる100万TEUを下回ったものの、5ヶ月連続の増加と報告されています。

全体では、前年比13.1%増の99.8万TEU。 
最大出荷国の中国積、63.3万TEU (シェア63.4%、前年比8.1%増)
日本積、4.7万TEU(シェア4.7%、前年比14.5%増)
その他諸国:
韓国積、5.7万TEU(シェア5.7%)
台湾積、4.3万TEU(シェア4.3%)
ベトナム積、3.3万TEU(シェア3.3%)

関連コラム:
コンテナ貨物の動き トップ10に中国の港は、実に6港 2011/10/12
海上コンテナ貨物荷動き 2009/8/5
コンテナ取扱いランキング 2008/5/15
物流ビッグバン 2007/1/15
中国の2005年度コンテナ取扱量統計 2006/1/20

2010/7/15

船舶の海難事故報告 

貨物船、漁船、釣り船、プレジャーボートなどすべての船舶の海難事故について、平成20年度速報値が各地の海上保安部より発表されています。

海難事故の原因は、主に衝突、火災、浸水などですが、そのうちでも、「衝突」が圧倒的に高い比率となっています。
関門海峡周辺が管轄の第7管区実績:
事故総数(447隻)のうち、衝突原因は、187隻(40%超)
貨物船の事故件数、事故総数(447隻)のうち、73隻(16%超)

関連コラム:
船舶火災事故 2009/8/21
海難事故 2006/5/12

2010/1/21

海上輸送状況ー運賃修復の動きと船舶需給ギャップ 

昨年来の世界経済のスローダウン・荷動き低下により、実勢の海上運賃は、路線にもよりますが、大幅に低下しました。

最近、在庫調整が一巡し、景気底入れ期待が広がり、荷動き量が増えていることを反映して、以前のレベルから極度に下がってしまった実勢レートを元のレベルに引き上げるなど、現状マーケット相場にあわせた運賃レートの調整(運賃修復=Rate Restoration)が行われています。
しかし、世界の海運各社は需給ギャップにも直面しています。

世界全体のコンテナ船船腹量は、2009年末で1,326万TEU(2008年末の1,236万TEUに比べ、 7.3 %増)と好況時に大量発注した新造船が投入されています。
今後も船腹量は、毎年10%程度増加すると見られており、世界の船舶需給ギャップが問題となっています。

2009/10/23

船舶火災事故 

先月、香港沖で約2,900本のコンテナを搭載した大型コンテナ船(日本船社)で火災事故が発生しました。

船主により共同海損が宣言され、消火活動が行われた結果、火は消し止められましたが、 260本以上のコンテナが被害にあいました。
火災によるダメージ以外に、消火活動による水濡れ、煤煙などのダメージもあると報告されています。

関連コラム:
船舶の海難事故報告 2010/1/21
海難事故 2006/5/12

2009/8/21

海上コンテナ貨物荷動き 

日本発米国向けコンテナ数は、中国に次いでアジア2位を維持してきましたが、4月実績で、韓国発コンテナ数が日本発の数値を超えました。
コンテナ取扱量の統計を開始した1995年以来初めてのことと報じられています。

2009年3月度:(TEU 参照)
韓国発 ・・・ 42,560TEU 
日本発 ・・・ 42,568TEU 
台湾発 ・・・ 35,356TEU 

2009年4月度:(TEU 参照)
韓国発 ・・・ 43,194TEU 
日本発 ・・・ 40,847TEU 
台湾発 ・・・ 34,189TEU 

世界不況の影響によるものですが、この傾向は、5月も同様であり、台湾発にも抜かれております。
2009年5月度:(出所:日本海事センター速報値)(TEU 参照)
韓国発 ・・・ 40,752TEU 
日本発 ・・・ 34,231TEU 
台湾発 ・・・ 36,838TEU 

関連コラム:
コンテナ貨物の動き トップ10に中国の港は、実に6港 2011/10/12
コンテナ荷動き量 2010/7/15
コンテナ取扱いランキング 2008/5/15
物流ビッグバン 2007/1/15
中国の2005年度コンテナ取扱量統計 2006/1/20

2009/8/5

海上輸送依存度 

貿易立国である日本の歴史は、海運の歴史でもあります。
日本の輸出入は、ほとんどを海上輸送に依存していることを考えると、「海の日」をよりいっそう理解する必要があると思います。

全輸出入のうち、海上輸送依存度は、重量ベースで99.74%(1,634万トン)
(東京税関発表、平成20年度物流動向調査)

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海の日(2) 2005/8/1
海の日、海の月間 2005/7/15

2009/7/6

国際運賃割増料 

マスコミ報道で国際旅客航空運賃の燃料サーチャージのことがよく報道されますが、今回は貨物を国際輸送する場合のサーチャージについてワンポイント解説です。

海上輸送でも、航空輸送でも、国際宅配便でも、基本運賃以外に割増料がプラスされます。
国際運賃は、基本運賃+燃料割増料+為替割増料+その他割増料の合計となりますので、運賃契約の際に確認されることをお奨めいたします。
また、割増料は、運行会社により適用時期・適用額が異なりますので、ご注意を。

関連コラム:
原油価格急騰 2007/11/5

2009/4/14

コンテナ取扱いランキング 

2007年世界主要港でのコンテナ取扱いランキングが発表されました。
(単位:1,000TEU、出所:Containerization International)

1位 Singapore (27,932)
2位 上海、中国(26,150)
3位 香港、中国(23,881)
4位 深セン,中国(21,099)
5位 釜山、韓国(13,270)
6位 Rotterdam, Netherlands(10,791)
7位 Dubai, UAE(10,653)
8位 高雄、台湾(10,257)
9位 Hamburg, Germany(9,900)
10位 青島、中国(9,462) 
 
中国、韓国をはじめアジア発着の荷動きが活発化してきています。
特に、上海港の急成長(前年比20%以上)が顕著であり、2008年には世界第1位になるものと予想されています。
これに対して、日本の主要港は、前年比マイナスと順位は後退しており、漸く25位に東京港(3,818千TEU)がランクされているのが現状です。
これの改善のために、域内経済提携も含め、中国、韓国、日本間での東アジア物流圏構築などの検討が行われています。

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2008/5/15

コンテナ船事故 

先月7月27日未明、伊豆諸島沖で大型船同士の衝突事故がありました。
大型コンテナ船(25,836トン)の左舷後部に大型貨物船(77,211トン)の船首部分が食い込み、自力運行が出来なくなった事故でした。
テレビニュースで放映されていましたが、コンテナ船左舷後部に積まれていたコンテナが落ちそうになっている映像でした。

今回は、コンテナ流失などの事故にはならずによかったですが、海上輸送にはリスクがあることを再認識させられました。海上コンテナに貨物を積み込み、本船積みされれば自動的に貨物が目的地に配達されると思われ勝ちですが、航海途上でさまざまの危険に遭遇することを念頭に入れたリスク対策が必要となります。

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2007/8/21

物流ビッグバン 

アジア各国との輸出入取り扱い量の格差は広がるばかりですが、日本政府は、遅ればせながら、対応策を実施する方向で動き出しました。

港湾や空港の24時間化、通関手続きの簡素化とコンテナ取り扱いコスト減、さらに貨物到着まえに輸入申告ができるようにするなど、物流を抜本的に改革する物流ビッグバンに取り組んでいます。

2005年度取扱量(TEU 参照)
東京      660万TEU
シンガポール 2,319万TEU
香港     2,243万TEU
上海     1,808万TEU
釜山     1,184万TEU

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2007/1/15

海の日にちなみ-ビジュアルでわかる「船と海運のはなし」

あと1ヶ月ほどで7月の3連休となります。貿易にたずさわる方には大変になじみのある「海の日」です。

タイミングよく、海にロマンと情熱を持ち続けている物流業界のプロによる大変に興味ある書籍が出版されました。

ビジュアルでわかる「船と海運のはなし」
(拓海広志著、成山堂書店発行、定価\2,310)

神戸商船大学航海学科卒業という経歴から、海に憧れ、水平線の向こうへのあくなき興味が全編に溢れており、貿易にかかわる海運・港湾の基礎知識が分かりやすく解説されています。

「航空機が発達した現在もなお海を越えてモノを運ぶ主役は、船です」(著者まえがきより)とありますが、非常に含蓄のある言葉で、貿易の基礎は、船・海上輸送など海に関連したことを知ることが第一歩であります。

これから貿易を勉強する方にはもちろんですが、既に貿易業界・物流業界で活躍されている方にも参考となるように、海・船などのキーワードが幅広く紹介されています。
ぜひご一読されることをお奨めいたします。

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2006/5/12

海難事故

先月中旬、テレビニュースで貨物船が海底に沈んで行く様子が報道されました。
4月13日濃霧の朝、千葉館山沖でフィリピン船籍の6,182トンの貨物船と青森港所属の内航貨物船(498トン)がお互いの位置確認ができずに衝突。大型の貨物船が沈没となりました。

沈没する様子がテレビに映し出されるのは大変に珍しいですが、海難事故は、決して珍しくはなく、日本近海だけでも、年間10件ほどの事故が発生しています。

筆者も、いままでに様々な海難事故を経験してきました。千葉野島崎沖で船体亀裂による沈没事故、アメリカバミューダ海域での船体火災による沈没事故、ハワイ海域での座礁事故などなど体験致しました。

関連コラム:
コンテナ船事故 2007/8/21

2006/5/12

日本の商船事情 

日本の輸出入を支えているのは、コンテナ船や在来貨物船などの商業船舶です。
日本の商船隊は、1,896隻登録されていますが、日本籍の船はたったの99隻で、日本人船員は3,008人と構成比で5%しかおりません。

日本の商船隊を支える船員の95%は外国人船員に依存しているのです。フィリピン72%、中国5.5%、インド4.6%、韓国3.5%、インドネシア・ベトナム2%などアジアの国々の船員に大きく依存しているのです。

外国人船員に大きく依存していること、海難事故の多くは人的要因によることなどから、国土交通省がASEAN船員政策フォーラムを定期的に主催しており、船員の質の向上を目指しています。
国際海事機関(IMO)が設立母体である世界海事大学(WMU)の指導の下、地道な人材育成教育が行われています。

2006/3/31

中国の2005年度コンテナ取扱量統計 

経済発展の目覚しい中国での輸出入が激増しているという報道が連日のようにされていますが、興味ある記事がありましたので、ご紹介いたしておきます。

2005年度コンテナ取扱量統計が発表されています。
上海港が世界第3位で前年比24%強の伸び率で1,808万TEU(*)、深セン港は、世界第4位(前年比18%強の伸び率で1,620万TEU)となっていますが、同じ中国でも香港港は、取扱量ランキングではシンガポールについで第2位(2,242万TEU)は確保したものの、伸び率が2%しかなく、上海と深センが香港に追いつくのも時間の問題とみられています。
香港の港湾当局では、原油価格の高騰と労務コスト高による経営コスト増加が原因と分析し、今後は業務の質を高めることで巻き返し策を練っています。

かつては、上位にランキングされていた日本の主要港にとってはもっと切実な問題と思います。
ちなみに、東京港の取扱量は、上海港の1/4程度となっています。

(*)TEU=20フィートコンテナ換算(Twenty-foot Equivalent Units)
各地の港湾で取り扱うコンテナ数量を数値化するために、20フィートコンテナ単位で換算したコンテナ本数のこと。

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2006/1/20

海運アライアンス 

航空会社のアライアンスはよくご存知だと思いますが、世界の海運会社でも同じような共同運航がさかんに行われているのをご存知でしょうか?

コンテナ船は、中国やインドなどのBRICsの経済発展やアジア起点の国際分業生産などにより年率10%以上で拡大しています。
そのため、寄港する港を増やし、しかも配船頻度を高め、航海日数の短縮などサービス改善の要請はますます高まっており、船隊の規模拡大が課題となってきています。

単独で110隻以上のコンテナ船を保有する世界最大の海運会社であるMaersk Sealand(デンマーク)が来年早々にオランダの海運会社P&O Nedlloyd社を買収することを発表し、保有船舶数が160隻以上になります。

日本郵船をはじめ独・マレーシア・香港とP&O Nedlloyd社の5社が加盟していた世界第2位のアライアンスは、 P&O Nedlloyd社の穴埋めを目的として、商船三井・韓国・シンガポールで結成している第4位のアライアンスと来春に提携することで、 200隻を保有する世界最大の共同運航体制が実現することになります。
海運会社それぞれに提携関係の拡大で生き残りをかけ、競争激化に対応しています。

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