コンプライアンス(Compliance)を貿易業界で使用する場合は、輸出入規制を遵守するという意味でトレードコンプライアンス(=貿易コンプライアンス)と限定した言い方をしております。|外為法と貿易のコンプライアンス 貿易実務

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公開日:2011.06.23  / 最終更新日:2016.06.23

貿易コンプライアンスとは?

今年は、違法輸出で大手企業幹部が刑事罰を受けるなどのニュースが多い年でした。

コンプライアンス(Compliance)=「規則や要求に従うこと、(規則などの)順守、(規則などに対する)服従、準拠、従順、整合性」を意味します。対象範囲が非常に広く、個人情報保護法もこの一部になります。貿易業界で使用する場合は、輸出入規制を遵守するという意味でトレードコンプライアンス(=貿易コンプライアンス)と限定した言い方をしております。

日本では、輸出入取引は、「原則自由」で運用されていますが、貨物の輸出入契約とソフトウエアや技術提供となる役務契約は、外国為替及び外国貿易法(略して、外為法、ガイタメホウ)に準拠しており、安全保障貿易などの管理が行われています。

核兵器や通常兵器などの開発で国際情勢の不安定化、ひいては私達の生活を直接脅かすことがないように、個人・企業の利益に優先し、安全保障貿易管理を国際的に行うことが必要なための管理です。兵器産業だけの規制と思われがちですが、比較的身近な民生用品であっても規制対象となっていますので、事前調査が必須です。

「輸出管理対象とは知らなかった」、「輸出管理は自社製品とは関係が無いと思っていた」などというコメントをよく伺うことがあります。違反の場合には、刑事罰(罰金、懲役)や行政処分(貨物輸出・技術提供の禁止)が科されますので、細心の注意が必要です。

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