小口の貨物を海外に送る際には国際郵便や国際宅配便がよく利用されます。この2つDoor to Doorで海外に荷物を送れる、という点で同じですが、位置づけや仕組みがちょっと違います。 |国際郵便or国際宅配便それとも・・?

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公開日:2017.05.08  / 最終更新日:2020.11.04

国際郵便or国際宅配便それとも・・?

pic_zeikan20170508

小口の貨物を海外に送る際には国際郵便や国際宅配便がよく利用されます。

この2つ、Door to Doorで海外に荷物を送れる、という点で同じですが、位置づけや仕組みがちょっと違います。

国際郵便は公的配送会社です。
・日本では日本郵便
・アメリカならUSPS(米国郵便公社)
・中国は中国郵政
万国郵便連合(UPU)という国際機関の取り決めのもとに運営されています。

UPUでは文化、社会、経済各分野の国際協力に寄与することを目的とし、どの国や地域からも固定料金に近い料金で郵便物を送れることなどが合意形成されています。

発送方法には届く速さ順に、
・EMS(国際スピード便)
・航空便
・SAL(エコノミー航空便)
・船便
の4種類があります。

一方、国際宅配便は民間配送会社です。
・DHL
・FedEx
・OCS
・ヤマト運輸
・佐川急便
などがあります。

国際郵便と国際宅配便の大きな違いは通関の仕組みです。

【国際郵便】
(価格が20万円以下貨物の場合)
・「税関告知書」又は「税関票符」に必要事項を記入して郵便物に添えて郵便局に貨物を引き渡す
・その後、貨物は税関外郵出張所に集められ、必要な検査を受けて外国に発送
・輸出の許可、承認が必要な品物については、荷物が止められ必要な手続きの連絡が来る

(20万円以上貨物の場合)
・税関への輸出申告が必要
・郵便局、通関業者に委託するか、自分で輸出申告しなければなりません
   
【国際宅配便】
・通関手続きを民間配送会社が代行
・書類以外の荷物にはインボイスが必要
・会社によって対応が違いますが、他法令の届け出や承認、許可を代行してくれることもあります
   
発送できない貨物が国際郵便、国際宅配便にはあります。大きな違いは信書で、国際輸送では基本的にEMSなど国際郵便でしか信書は送れないことになっています。

信書の送達には総務大臣の許可を受けて信書便事業者にならなければなりません。日本郵便と信書便事業者以外により信書を送った場合、郵便法第4条違反となります。

信書とは手紙やはがき、請求書類、許可書類、証明書類など「特定の受取人に対して、差出人の意思を表示したり、事実を通知する紙など」です。貨物に関係する送り状などを同梱する場合はこの限りではありません。

文書の類でも、書籍やカタログ、クレジットカードや乗車券、ポイントカード、ダイレクトメールなどは信書に当たりません。

信書のガイドライン
http://www.soumu.go.jp/yusei/shinsho_guide.html

火薬など危険物、動物、麻薬類、航空危険物などは国際郵便と国際宅配便ともに取り扱いできません。ただし、一部の危険物を送れるサービスもあります。また、国や地域による規制や条約によっても送れないものがあります。

国際郵便で送れないもの
http://www.post.japanpost.jp/int/use/restriction/index.html

料金は国際郵便の方が安いです。国際宅配便には燃料割増料金も加算されます。安さだけでいえば国際郵便の勝利ですが、地域によっては到着予定日より大幅に遅れるといったこともあるようです。また、各社で貨物を送れる地域や重量制限が違います。

海外に荷物を送るときには、料金だけでなく、保険が付帯できるか、配送状況の追跡など、いろいろなサービスを比べて、配送会社を選びましょう。

2017/05/08 公開
2020/11/04 更新

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