お酒の輸入では酒類によって酒税や関税などの税金が違ってきます。また用途によって輸入のための手続、届出や免許が違います。 個人使用でお酒を輸入する場合では関税、消費税、酒税の免税。飲食店などでお客さんに提供する場合は食品等輸入届出。販売目的の場合はさらに別の免許が必要です。|お酒の輸入、手続きや税金は?

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お酒の輸入、手続きや税金は?

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年末年始、ワインにビール、ウイスキーなどなど、いろいろな種類と生産国のお酒をたしなんだ方も多かったのではないでしょうか。

そこで、今回は、お酒の輸入に関する手続きや税金を紹介します。

お酒の輸入には用途によって必要な届出や免許が違います。

1.個人使用の場合(総量10㎏以下)
お土産で携帯や別送で持ち込む場合、760ml程度を3本までであれば関税、消費税、酒税の免税。

2.飲食店などの経営者が自身の店でお客さんに提供する場合
食品等輸入届出が必要。

3.販売目的の場合
食品等輸入届出に加え、酒類の販売業免許が必要です。
a. 輸入者が直接一般消費者に販売する場合、「一般酒類小売業免許」や「通信販売酒類小売業免許」
b. 輸入者が他の酒類小売免許を持った業者に卸す場合、「輸入酒類卸売業免許」
c. a、b両方する場合は両方の免許

輸入したお酒を保税地域から引き取ろうとする際には、容器の見やすいところに、輸入者名と住所、引取り先所在地、容器の容量と酒類の品目、そしてその品目に応じて法令で定められている事項をわかりやすく表示しなければなりません。表示方法は税関長への届け出が必要です。食品等輸入届出には原材料や製造工程表なども必要です。製造元に必要書類をそろえてもらいます。

さて、気になる酒類の酒税と関税は?

お酒は酒税法上、発泡性酒類(ビール、麦芽発泡酒、その他の発泡性酒類)、醸造酒類(清酒、ワイン等果実酒)、蒸留酒類(ウイスキー・ブランデー・スピリッツ)、混成酒類(リキュール・甘味果実酒、みりんなど)に分けられます。

それぞれ、kl(キロリットル=1kℓは1,000ℓ)当たりの税率、例えばビールだと220,000円/kl、ワインは80,000円/klの税率が課されます。さらに蒸留酒類などはアルコール度数が上がるごとに10,000円/klが加算されます。350mlの缶ビールで一本当たり77円です。これは一般小売価格の35%前後だそうです。アメリカの約12倍、ドイツの約20倍です。他の酒税の高い国でも25%といいますから、かなりの高税率です。

関税率はお酒の種類やアルコール度数に応じて定められた実行関税率表に従います。例えばビール(2203.00-000)はWTO税率無税、ワイン(2204.21-020)はWTO税率15%又は125円/1のうちいずれか低い税率ただしその税率が67円/1を下回る場合67円/1、です。チリやオーストラリアなど、FTA協定税率を適用すれば、もっと低い税率になります。

これらの税金は原則として消費税も含めて保税地域から引取るとき(輸入通関時)に納税します。納期限延長制度を利用することができますが、関税・消費税の手続きとは別に手続きが必要です。

財務省HP:酒税の税率
http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/123.htm

関連コラム:食品輸入では忘れられない食品衛生法
http://www.rakuraku-boeki.jp/column/moto_tsuukanshi/2017-11-06

2018/1/5

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