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Terve! 北国の小国家フィンランドとは?

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出典元:http://vuodenajatvalokuvin.blogspot.jp/2010/09/soutaja.ht.

はじめまして。フィンランドに在住の藤原斗希子と申します。
今回からフィンランドのビジネスにまつわるコラムをお届けします。どうぞよろしくお願いします。

フィンランドは、日本における近年の「北欧ブーム」で、身近な国となってきたと思います。

実際、日本からの直行便で約10時間。日本に最も近い欧州と言われ、大帝国ロシアを挟んで日本とフィンランドは「ご近所さん」なんて言われることもあります。

国土面積はほぼ日本と同じですが(およそ34万km2)、人口は日本のおよそ20分の1の550万人。北海道の気候と人口が日本全国に広がっている、とイメージすると現実に少し近いかもしれません。

国土のおよそ3分の1が北極圏であることから、北部では夏の間は日が沈まない「白夜」や、冬の間は逆に日が昇らない「極夜」が訪れます。現在はサマータイム期間ですが、10月の最終日曜日を境に冬時間へと変わります。その後は弱々しい太陽が数時間だけ顔出すだけの暗黒の世界となり、ビタミンD不足などでうつ病にかかる人が多くなります。国民的な病気と言われているため、こうした気候条件の中で生活していくのはかなり厳しいものだと実感しています。

このような気候条件下の小国家ですが、先進国の中での存在感は大きいです。

OECDなど諸々の指標ではトップクラスにランクインしています。「世界一の教育大国」「世界一幸せなお母さん」「生活の満足度の高さ」など、福祉国家に対する評価が表れています。

■ビジネスは「イノベーション」と「テクノロジー」が鍵

ビジネスにおいては「ノキア」を代表する「革命的そして革新的な」ビジネスが強みです。テクノロジーは彼らが最も得意とするところで、この二つを組み合わせて「スタート・アップ」を巻き起こすのが最近の主流。

ヘルシンキ発のスタートアップ「Slush」が世界的に知られてきているように、ベンチャー・ビジネスの文化が浸透しています。

しかしここ5,6年は経済不況の真っ只中。失業対策を打って出るも、これといった解決策にはならず。2015年に約3万人の難民を受け入れた際には、「自国民の失業問題を先に解決しろ」と難民受け入れの反対デモが繰り広げられるほど、深刻な問題となっています。

夏のサマージョブで一時的に失業率は下がりましたが(7.8%:2016年7月統計)、今年の平均失業率はおよそ9%。特に高学歴の若者の失業率は高く、また地域によっては数年間全く雇用がないところもあります。小国家の生き残りをかけた景気回復には、あと数年かかると言われています。

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出典元:http://www.mannlines.ee/309eng.html

■海運事業で不況を脱出できるか?

さて、私が住む南西部の古都トゥルク市は、港湾都市です。客船ターミナルと老舗の造船会社「Meyer Turku社」があり、ここでも「イノベーション」と「テクノロジー」をキーワードに次世代のクルーズを提供しています。

それを象徴するかのように、つい先日、「グリーン・クルーズ」をテーマにした大型LNG客船2隻の建設を受注し、多数の雇用を生み出すというニュースが飛び込んできました。

リリース予定は2020年から2022年。今後数年間の雇用がここで確保できると、地元ならず国内の海運業界では高調でした。

フィンランドの港湾といえば、ヘルシンキ港の国際ターミナルが世界的に知られていますが、実はこのトゥルク港や欧州主要港の接続港としてのコトゥカ港も、重要な港湾都市として栄えています。人的資源や自然資源が乏しいため、バルト海を中心とした貿易が昔から盛んで、南部を中心に海運事業が発達しています。

ということで、今回はフィンランドの概略を簡単にご紹介しました。
次回以降は、フィンランドの基本情報とともに具体的なビジネスにまつわる話しをお伝えしていきます。

2016/09/21

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