あまり知られていない貨物海上保険の掛け方(Non Policy方式)について。貿易実務の情報サイト「らくらく貿易」。|輸出入貨物保険プロからのアドバイスその2

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公開日:2013.02.18  / 最終更新日:2016.06.24

輸出入貨物保険のプロからのアドバイス その2 

あまり知られていない貨物海上保険の掛け方(Non Policy方式)について

輸出における貨物海上保険の掛け方は、保険証券(Certificate又はPolicy)を発券する方式が一般的ですが、売買契約においてNon Policy方式の採用が可能な場合は、証券を省略することが可能になります。

1. L/C決済でない
2. L/C決済でも、銀行の承諾も得てL/C条件で保険証券を必要書類に指定していない
3. 輸入国・地域の税関・通関制度で輸入申告の際に保険証券の提出が不要である
4. 輸出入者間の売買契約の中で保険証券の発券が求められていない

上記、1から4を満たす場合は、Non Policy方式が可能となり、保険会社にもよりますが基本的には下記のメリットが得られます。

1. 保険申込の簡略化(例:インボイスNo.と金額のみの情報入力で付保可能)
2. その月の輸出分を月末にまとめて付保可能
3. 最低保険料(3,000円)が発生しない
4. 保険証券の輸入者への裏書発送の業務が不要になる

以上の通り、貨物海上保険の業務の合理化とコストダウンにつながりますので、月間の輸出件数が多くNon Policy方式が可能な場合は、この方式を一考されてもよいかもしれません。

2013 © 神作亮二・損害保険コンサルタント

2013/02/18

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