取引相手がB/L(船荷証券)を無くした時、輸入側はどうすべきか3回に渡って考察してきました。今回は最終編としての結果です。 |取引相手がB/L(船荷証券)を無くした!最終編

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取引相手がB/L(船荷証券)を無くした!最終編

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前回は対策編をお送りしました。今回は最終編として結果と私の意見をお話しします。

AIBA論壇でひとしきり議論がなされた後、相談してきた会員から、結果みたいな報告がありました。
結果みたいなと言うのは、そこに書かれた内容では、輸入者が満足するとは思えず、最終違った結果になるのでは?と考えたからです。

さてその内容とは、輸入者のそもそも依頼であった、英国船会社への銀行保証は謝絶。(「しゃぜつ」と読みお断りの意です)

AIBA論壇でのやり取りは情報として伝える。この二点でした。

皆さんはどのような印象を持たれますか。

実質的なゼロ解答ではないか。そう思われるのではないでしょうか。だとすると輸入者には、重たい結果のような気がします。AIBA論壇でのやり取りを伝えるというのは、B/L紛失という非常事態に巻き込まれているときに、いろいろな話をいくら聞かされても、感謝の気持ちは湧かないだろうなあ。正直そう思いました。

では自分だったらと考えると、これが実に難しいのです。銀行出身者としては輸入者のそもそもの希望、すなわち英国船会社への保証差入れ。これはまず無理です。よく分かります。銀行にとっては英国の輸出者のために、英国の船会社に保証を出すのであれば、結局、英国の輸出者に対する与信と同じことです。

英国の業者の業況を、把握し続けるのは現実には困難ですし、相手が取引先(この場合日本の輸入者)ではないのは、案件としてはかなりハードルが高いものといえます。

では日本サイドで動くとすると、具体的には前回お話しした、船会社へのL/G差入れと、除権決定を得ることが考えられます。

しかしこれらの方法は時間も費用も掛かる上に、なにより輸入者にその気がありません。銀行がこの方法を勧めるのは、極めて奇妙な気がします。ではどうすれば良いのでしょう。正解は勿論ありません。ただ考えていくうちに一つの方法が浮かんできました。

この件はB/L再発行に輸入者がサポートしたい。これが発端です。とすれば銀行としては、こうすればサポートになりますよと、輸入者に提示できれば、単なる謝絶よりはるかに良い対応です。採用するかどうかは、輸入者の判断です。

その方法とは、輸出者が金策に苦労している保証金を、輸入者が実質肩代わりできるように、その資金を輸入者に融資するというものです。

輸入者に貸し出すのですから、あくまでも与信対象は輸入者です。銀行によってはこのような転貸(「てんたい」、またがしのことです)を、きつめの運用で対応するところもあります。それゆえ、これで万事解決とまでは言えませんが、L/G発行より検討の余地は大きいと思います。

ただ自分が銀行担当者の立場であれば、そのような提案は上席の事前了解が必要であり、それはそれでハードルが高いのではと考えてしまいました。

2017/10/14

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