4年に一度行われるフィンランドの総選挙が、2019年4月に行われました。今回は、以前より推し進めてきた抜本的な社会福祉政策を中止した中央党が、大きく議席を減らし政権交代となりました。第1党となったのは、社会民主党。そのわずか1議席でEU懐疑派で反移民を唱える真のフィンランド人党という結果になりました。|

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Terve! 政権交代となったフィンランドの総選挙

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4年に一度行われるフィンランドの総選挙が、2019年4月に行われました。

今回は、以前より推し進めてきた抜本的な社会福祉政策を中止した中央党が、大きく議席を減らし政権交代となりました。

第1党となったのは、社会民主党。そのわずか1議席でEU懐疑派で反移民を唱える真のフィンランド人党という結果になりました。

今回は、フィンランドの選挙についてご紹介します。

★社会民主党とポピュリスト政党で連立政権となるか?

フィンランド共和国は、4年任期制の一院制議会です。全国を14ブロックにわけて、各ブロックから6〜33人選出します。

フィンランドの政党は、主に中央党、国民連合党、社会民主党、スウェーデン人民党、キリスト教民党、左翼同盟、緑の同盟、真のフィンランド人党です。

今回の選挙の焦点は、以前よりSOTE(Sosiaali ja Terveydenhuollon uudistus)と呼ばれる社会福祉と医療サービスの抜本改革を推し進めてきた中央党と、それを批判する野党との対立と予想されていました。ところが先月、中央党の現首相が突如この改革を中止すると発表。それを受けて、野党とポピュリストの代名詞である真のフィンランド人党の勢力が強まり政権交代となりました。

連立政権をつくることが多いフィンランド議会にとって、どの政党と組むかが次の焦点となっています。高税の支持者により公共支出を増やすことを躊躇しない第1党の社会民主党と、「国境のための投票」と呼びかけて、今後フィンランドが受け入れる難民を「ほぼゼロにする」と反移民・難民政策を打ち出している第2党の真のフィンランド人党との協議は、かなり難航すると予想されています。

★平均年齢46歳、半数近くが女性議員

さて、今回の選挙結果の概要をみていきますと、投票率は前回より2%増え72%となりました。当選した議員は、男性54%、女性46%。女性の議員数は、2011年の85人から92人と増加しました。当確議員が120名中、83名が新人議員。年齢をみると、一番多いのが、40〜45歳の35人、次いで35〜40歳の30人、55〜60歳の28人と続き、平均年齢が46歳となりました。ちなみに最年少は20〜25歳の1人、最年長は65〜70歳の3人でした。
さらに外国人候補者が60人ということで、こうした状況をみると、日本の議会と大きく異なることがわかります。

★有権者とコーヒーで交流

こうした結果に至るまでのフィンランドにおける選挙活動について少しご紹介します。
選挙活動は、主にメディアを通じて行われますが、日本のように街頭演説や車でアピールするという活動は行いません。街頭演説に似たような活動としては、ショッピングセンターなどの商業施設に各党のブースを設置して有権者を招いて政策の説明をします。特徴的なことは、その説明会の際に、有権者と直接交流できるようにコーヒーやお茶菓子、ソーセージなどが振舞われます。

また投票した後に、このサービスはVaaliKahvi(ヴァーリカフィビ)と呼ばれ、「民主主義の選挙に参政し、良い選挙結果でありますように」と有権者の権利を確認するとともに、投票が問題なく反映され、公平な結果が出ることを願う場があります。

このような光景は、民主主義国家としてのフィンランドらしい一面であり、歴史的に選挙活動の重要な行いでもあります。

経済不況が脱却し始めたフィンランド。しかしここへきて、福祉政策や税金問題、移民・難民問題に気候変動の問題と各党がそれぞれに掲げる政策をどうまとめ上げるのか。16年ぶりに政権を握る社会民主党の手腕にEU各国が注目しています。

2019/05/23

Terve! 日欧EPA締結でフィンランド貿易に拍車

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2019年2月1日に日本と欧州のEPA(経済連携協定)が発効されました。これによりフィンランドの対日輸出が大幅に増加することが見込まれます。

フィンランドにおける対日輸出は、アジア諸国の中では中国に次ぐ第2位の貿易相手国。

2017年統計では、フィンランドから日本への輸出額は13億ユーロ。

日本からフィンランドへの輸入額は7.16億ユーロで、日本から見るとフィンランドからの輸入超過となっています。

今回の協定締結により、関税撤廃の対象品目がぐっと増えました。欧州から日本への関税撤廃率は約94%。

例えば、フィンランドから日本への輸出既存品目である木材コルクや非鉄金属に加えて、プラスチックや化学薬品、そして食品の輸出が予想されます。

フィンランドは現在、サーキュラーエコノミー (循環経済)政策の促進中。プラスチックや食品に特に注目しており、日本のこうした市場への参入が見込まれています。

反対に日本においても対フィンランド輸出にも拍車がかかると予想されます。日本からフィンランドへの関税撤廃率は99%となり、牛肉、お茶、そして日本酒の輸入規制が撤廃されました。フィンランドで日本産のお酒を見る日が待ち遠しいです。

さて、フィンランド技術庁(Tekes)とフィンランドへの企業誘致を実施するフィンプロが統合された組織「ビジネスフィンランド」では、早速フード・イノベーションと題したセミナーが開催されました。近年、世界中からフィンランドの食に注目が高まる中、今後、中小企業を中心に食の経済として25%の成長を目指しています。このような背景をもとに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会における「フィンランド・パビリオン」に出展予定で、フィンランドの食の普及に力を入れています。

以前このコラムで紹介したフィンランドの昆虫食についても、世界へ進出することを見込んでいる企業もあり、もしかしたら日本で昆虫食がお目見えするかもしれません。

また、食品包装業界とのパートナーシップにも重点をおいています。サーキュラーエコノミー政策の一つであるプラスチック戦略に対応するために、食品包装のプラスチックごみ問題の解決に取り組んでいきます。

長年フィンランドの主要産業である森林産業においても、環境に配慮したバイオ燃料が注目を浴びていますので、バイオ関連の品目も日本へ進出していく可能性があります。

2019年は、フィンランドと日本の外交関係樹立100周年。このような年に経済連携協定が締結されたのは、歴史的な出来事です。両国の経済がますます発展していくよう、フィンランドから見守りたいと思います。

参考コラム:
Terve!フィンランドで未来の食が出現?!
https://www.rakuraku-boeki.jp/finland-dayori/2018-10-06

2019/02/13

Terve! 101周年目のフィンランドの独立記念日

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2017年、フィンランドはロシア帝国から独立して100周年目を迎えました。

昨年は新たな100年を目指して新時代に入ったような雰囲気の一年でした。

その一年を振り返るかのように毎年12月6日の独立記念日には、一年間に活躍した人々が一同に会す機会があります。

それは独立記念日の祝賀会です。

大統領夫妻が、その年に活躍した各界の著名人を招いて、およそ2時間かけて握手会を行います。握手会のトップバッターは、退役軍人の方々が入場します。独立100周年を迎えられた退役軍人の方々は非常に誇り高く、この会に招待されることが光栄とおっしゃっていました。

移民である私のような外国人から見ても、この国を支えてきた方々を間近に見れることは、歴史を感じる瞬間でもあります。この他にもこの祝賀会が開かれる夕方以前には、戦争映画が放映されています。

祝賀会には、毎年テーマが設けられています。2018年は「環境」。

フィンランドは、豊富な森林に恵まれた国土のため、自然資源を利用して循環経済(サーキュラーエコノミー )の世界リーダーになると宣言しました。その取り組みが、前回のコラムでも紹介したようにスタートアップ企業を中心に展開され、2018年は経済界のさまざまな分野での目覚ましい活躍がありました。

テーマに沿った祝賀会会場のインテリアやお料理、そしてなんといっても毎年の目玉は、招待客の衣装です。特に女性のイブニングドレスにはちょっとした品評会があるほど。今年はスマホアプリで、どの著名人の衣装が気に入ったかと投票できるシステムまでできるほどの盛り上がりになりました。

イブニングドレスのトップバッターとして、やはりファーストレディーのドレスが気になります。今年のテーマに沿って、なんと白樺の木から作られた純白なドレスをお召しになっていました。白樺の木からとれたセルロースを溶解して繊維を生成。そこから縫製したドレスでした。デザインは、アアルト大学の学生が作ったそうです。

このほかにもプラスチック代替の素材を提供する会社の社長夫妻が招待され、彼らが着ていたイブニングドレスやクラッチバックの素材はすべてそのプラスチック代替の素材を使っていました。

こうした祝賀会を家族揃ってテレビの前で見ていると、日本の紅白歌合戦を思い出させるような光景でもありました。

しかしこの祝賀会に対する抗議デモが行われています。移民や人種差別、貧困層などからの抗議は毎年行われ、死傷者が出ないまでも、祝賀会の間のニュースとして放映されています。表の舞台と裏の舞台は、どこの社会でも存在するものであります。

次の100年に向けてあゆみだしたフィンランド共和国。今年2019年は、日本とフィンランドの外交関係樹立100周年を迎えます。1919年に日本がフィンランドを国家として承認。その結果、両国が外交関係を樹立することになりました。

私自身、この100年の最後の数年間に、架け橋的な立場になりました。次の100年の最初のステージでは両国に少しでも貢献できるよう、今年はいろいろ活動していきたいと思います。

2019/01/05

Terve!フィンランドで未来の食が出現?!

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都市に新しいレストランができるとどの国でも話題になります。

フィンランドの首都ヘルシンキにも毎年さまざまなレストランがオープンしています。

でも最近オープンしたレストラン、ちょっと風変わりな食材をネタにしているので話題になっています。

その食材とは・・・。食用コオロギです。

欧州委員会(EU)が今年2018年1月に食材に用いる「昆虫食」を「食品」と認可したため、食用の昆虫食の飼育や販売が可能になりました。昆虫は、他の飼育動物に比べて大規模な設備投資が要らず、コストを抑えて飼育できること。飼育の過程における環境に対する負荷が低いこと。さらには昆虫に含まれるタンパク質やビタミン類が豊富ということで、経営面、環境面そして栄養面でも「食」の未来のカギを握る「スーパーフード」として注目を集めています。

そのレストランでは、「コオロギ」の素揚げタルトが話題を呼んでいます。食を提供するだけではなく、店内でそのコオロギを飼育しているのも興味深いです。

しかし、なぜ欧州連合やそのレストランはそこまでして昆虫食にこだわるのでしょうか。その背景には、EUが新たな経済モデルとして提言している「サーキュラー・エコノミー(循環型経済)」の存在があります。これは、日本でおなじみの「リサイクル」「リユース」「リデュース」の3Rを製品ライフサイクル全体の中で実現し、あらゆる原材料、製品、廃棄物を最大限に活用することで、環境面および経済面の双方に利益を生み出すことを目的としています。

フィンランドにおいては、「サーキュラー・エコノミー・ロードマップ2025」が策定され、その中で「持続可能な食料システム」として、食に関わる環境負荷を低減し、新たな市場や雇用を生み出すことを掲げています。

この昆虫食はまさにその目的に沿った新しい取り組み。レストラン以外でも、菓子製造会社ではパンやクッキー、チョコレートに練りこんだものを開発して販売しています。そのおかげか、最近では、フィンランド国内にコオロギ工場が増えているといいます。

実際、著者が住む地元のスタートアップ企業の一つが、コオロギを製品開発してスムージーやチョコレートに商品化して販売をはじめ、数カ所に工場を建てています。

昆虫食というと、日本ではイナゴの佃煮が有名かと思います。中国やタイなどでも日常的に昆虫を食べる地域があるとか。でもやはり口にするには、まだまだ抵抗があると感じるのは、私だけでしょうか。

じゃがいもやトマトがその昔、魔物の食べ物だと言われた時代があったように、あと100年後ぐらいには「昔は、コオロギは食べ物じゃなかったんだよ」「え〜!こんな美味しいのに?」という会話が交わされて一般化しているのでしょうか。

2018/10/06

Terve! 何もしないで充電するフィンランドの夏休み

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今年も半分が過ぎたところで、夏休みが始まりました。

毎年どんな休みにしようかとあれこれ考えますが、フィンランドの夏休みは「何もしない」ことが一般的です。

今回は季節行事とともに、フィンランドの夏休みについてご紹介します。

🔶一日でも長く太陽の光を

毎年、夏至の直後の週末は、Juhannus(ユハンヌス)といって、北欧諸国に昔から伝わる夏至祭が開かれます。これは、キリスト教の洗礼者ヨハネの誕生日とされる6月24日が祝日となり、ちょうどイエス・キリストが生まれたクリスマスの半年前の誕生日であるため、夏のクリスマスとも言われます。近年は、6月20日〜26日の間の土曜日を祝日とする移動祝祭日として、その前日はユハンヌス・イブになり、この日から祝日モードになります。

夏至は太陽が頂点に達し、それ以降、冬至に向かって徐々に日が短くなるため、北欧諸国では、一日でも長く太陽の光が地上に届くようにと、太陽に力を与えるといわれるKokko(コッコ)と呼ばれる焚き火を湖畔近くで燃やします。
ユハンヌス・イブにこの焚き火を燃やし、天気が良ければ外でBBQをしたり、サウナに入ったりして夏至祭を祝います。

昔から夏至の夜は、神秘的で超自然的なものと結びついていると言われています。薬草を朝露が下りる前に摘んで枕の下にしいて寝ると、ご加護や未婚の女性であれば未来の夫が夢に出てくるなどと言われたり、またこの時期に咲く草花などで冠を作って1年間の健康を祈り、夏至祭のあとにこの冠を川に流して将来を占うなどとも言われています。

🔶パスワードを忘れるほど遊べ

さてこのユハンヌスを境に、夏休みに入る人が多くなります。その夏休みは、だいたい3~4週間。学生は6月から夏休みが始まっていて、親御さんたちはそれに合わせて1ヶ月近くの休暇に入ります。国外に旅行する人もいれば、Kesämökki(ケサモッキ)と呼ばれるサマーコテージに滞在する人もいます。後者が典型的なフィンランドの夏休みの過ごし方。ユハンヌス直前は、荷物をどっさり詰めた車が高速道路を走り抜けていく姿が見受けられます。

するとビジネスマンたちは、普段の忙しさからこの時期ばかりはゆっくりとコテージで過ごすため、仕事は一切しません。1ヶ月近く休暇を取ると、職場はどうなるかというと、もちろん代わりの人がバックアップします。それでも何人もの人が一度に休んでしまうと手が足りなくなるところもあります。

そのような職業や業種については、学生たちのサマージョブ(夏休みのアルバイト)のボジションが与えられます。これですべて賄いきれるわけではないので、この時期はフィンランド全国どこでも夏休みモードと割り切り、窓口や接客対応は通常よりも遅くなる、という認識が浸透しています。特に6月から8月にかけては、業務がほぼストップすることを前提に、それ以前に仕事を終わらせるなどの工夫が必要です。

それほど夏休みを取るということは、フィンランド人にとって大切なもの。この夏休みにゆっくり休み、仕事や勉強をなど何もしないことが重要です。何もせずに、ひたすら遊び家族や友人と過ごすことが、休み明けの仕事への活力となると言われています。休暇に入るときに、上司や同僚から「PCのパスワードを忘れるほど休みなさい」と半分冗談で言われるようです。

🔶夏は家族行事が目白押し

そんなわけでゆっくり休み何もしない夏休みですが、この時期に引越しや結婚式など人生におけるちょっとした行事を行う家庭が多いです。そもそもフィンランドの秋や冬は暗くて寒くて雪が多いため、こうした行事がなかなかできない(またはあまりふさわしくない)などの理由があります。1ヶ月ぐらい夏休みがあると、毎週誰かの結婚式や新築パーティ、宗教的な儀式などがあり、親戚一同集まることが多いので、日本人の私にとっては「お盆」のような感覚です。

フィンランドは8月中旬ごろから新学期がはじまるので、特に大学1年目にあたる学生にとっては、家族と離れて新しい生活が始まる学生寮への引っ越しなどがあります。またビジネスマンにとっても、転職などで勤務先が変わることもこの時期多く、夏休みにリフレッシュして新天地に向かう人もいます。

新緑や太陽の光が眩しい5月から8月の季節。この季節が一日でも長く続きますように、という願いとともに、自然の恵みを受けて身体の休養を行うフィンランド国民。北欧の気候ならではの過ごし方ですが、しっかり休んで充電することはどこの国にいてもやはり大切なことだと実感しています。

2018/07/27

Terve! フィンランドのアルコールあれこれ

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週末の朝、近くの小さなスーパーへ行きビールを買おうとしたら、

「まだ8時だから販売できないよ」

と店員に言われてしまいました。

フィンランドでのお酒の販売時間は、朝9時から夜21時までと法律で決められています。

今回はフィンランドのアルコールにまつわるあれこれをご紹介します。

日本より厳しいアルコール規制

冒頭のようにアルコールの販売規制は日本と比べて厳しいです。販売時間をはじめ、アルコール度数4.7パーセント以下であれば、スーパーや小さな店舗でも販売していますが、4.7パーセント以上であるワインやウォッカ、リキュール系などは、フィンランドで全国展開しているAlko(アルコ)というお酒専門店へ行かなければなりません。

Alkoでは、フィンランド国産のビールやウォッカをはじめ世界的なブランドはほぼ100%販売されており、中には日本酒や日本のビールも販売している店舗もあります。

最近、アルコール度数の規制が改訂され、4.7パーセントから5.5パーセントへ引き上げられました。近年のAlkoの人員削減や、アルコールをもっと身近に購入できるように、などの背景があるようです。

Alkoの販売時間も、ある程度は店舗によりますが、基本的には平日朝9時から夜20時まで。土曜日は朝9時から夜18時。日曜日は休業です。最近では夜22時まで開店しているスーパーがありますが、21時を過ぎると、お酒コーナーにシャッターが降ろされます。

また購入する人の年齢制限は、アルコール度数22パーセント未満だと、18歳以上。22パーセント以上は20歳以上、と決められています。

この年齢制限で、見た目が若く見られがちなアジア人(日本人も含め)は、よく身分証明書の
提示が求められます。周りのアジア人の友人たちは「また若く見られちゃった〜」と苦笑しながらお店でアルコールを買ったり、バーやクラブで飲んでいるという話しをよく聞きます。

こうした厳しい規制は、アルコール中毒者の増加や未成年者の飲酒などの社会問題を背景として取り締まられています。

北国ならではの楽しみ方

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アルコール規制が厳しい一方、フィンランドをはじめとする北欧諸国では家庭でライ麦を使って自家製ビールをつくる伝統があります。フィンランドのスーパーでは、手頃に作れるビール作りキットが売っています。

自家製ビールは「KotiKalja」(Koti =家、Kalja=ライトビール)と言われ、ライ麦の麦芽だけのものや、酵母とシロップがセットで売っているものもあります。ビールを入れる容器や貯蔵する瓶なども合わせて購入できます。作り方は簡単。そのセットをお湯に入れて溶かし、室温で放置すること24時間。瓶詰めをしてさらに2-3日置くとビールらしく落ち着いた味わいになってきます。

アルコール度数はほぼゼロで、ノンアルコール・ビールといったところでしょうか。食事の飲み物としてレストランのランチや大学のカフェでも飲むことができます。

暗くて長い冬の一つの楽しみとしてビール作りは人気のようで、知人や友人たちもその昔楽しんでいたとか。アルコール度数が低いビール作りに熱中するなら良いですが、社会問題となっているアルコール依存症にならない程度のたしなみは、世界のどこにいても身に付けたいものです。

2018/05/28

Terve! サウナはフィンランドのアイデンティティ

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突然ですが、みなさんサウナは好きですか?

日本でもスーパー銭湯や温泉施設があちこちにお目見えし、サウナや岩盤浴を楽しむ機会が増えてきましたね。

ここフィンランドはサウナの発祥地として日常において、そしてビジネスシーンにおいても欠かせない大切なものとされています。

その証拠に人口およそ550万人に対しておよそ330万のサウナ風呂があるといわれています。

神聖で清潔な場所

その昔、サウナは身体を洗う場所だけでなく、お産をし新生児を洗いその後1週間ほどの仮住まいの場所とされていました。そして家族の誰かが他界すると、遺体を洗う場所にもなっていました。今ではこのような神聖な儀式はなくなりつつありますが、フィンランドの夏至祭やクリスマス前夜には、心身を清める場所として必ず利用されています。

フィンランドのサウナには、薪でたくサウナと電気ストーブ式のサウナがあります。前者は、一軒家やコテージのサウナに多く、後者は集合住宅や学生寮などにあります。集合住宅には一世帯ずつあり、学生寮や、やや古い集合住宅では共同サウナとして備え付けられているので、事前に予約して利用できます。

ビジネス会議はサウナ室で?!

自宅にサウナが場合は、公衆サウナを利用できます。日本の銭湯と同じ感覚でいつでも利用できます。他にも、ホテルや国会議事堂、そして民間企業のオフィスの中にもあります。フィンランドのビジネスシーンではサウナで会議が行われることがあります。かつてサウナ外交を推奨していたといわれる元首相で大統領のウルフ・ケッコネン氏が、国際会議の後に各国のリーダーや官公使たちをサウナに誘い、裸の付き合いをしながら議論し続けたというエピソードがあります。それに倣ってか、今でも会議で凝り固まった脳をほぐすためにサウナに入り、相手とじっくり向き合い共に汗を流して議論を続けるビジネス文化が受け継がれています。

会議以外でも、忘年会や慰労会など社内レクリエーションとしてサウナパーティーを開催する会社もあります。サウナが温まるまでの間、参加者たちは飲食しながらくつろぎ、サウナが温まればサウナでリラックスし、サウナの途中ではタオルを巻いて外に出て涼みながらまた飲食したりおしゃべりしたり。身体を一気に冷やしたいなら夏なら海へ、冬なら凍湖へ入る人もいたり。日頃の疲れを癒しながら同僚や上司たちとの交流を深める場として利用されています。

こうした公共の場でのサウナは、男女別のところもあれば混浴のところもあります。混浴の場合はタオルや水着を着用することになっています。

サウナはフィンランドの「おもてなし」

私が初めて義家族に会った日、義父に「サウナができているからどうぞ」と言われました。当時はただ、サウナの準備ができたよ、と知らせてくれたという理解でしたが、ここに住んでみるとこの意味は「人をもてなす」行為であることがわかりました。

サウナに一人で入ることもありますが、基本的にフィンランドでは家族や友人、そして職場の同僚などと入ることで相手との距離を縮めながら共にくつろぐ時間を共有しています。その貴重な時間に価値を置いているため、そのような場所(サウナ)をもてなすことがフィンランド人にとってのホスピタリティになります。

もし観光でフィンランドへ訪れたりフィンランド人と交渉する機会があったら、躊躇することなくサウナに入ることをオススメします。人々との交流はもちろんのこと、ビジネスでの交渉がまとまらないとサウナから出してもらえず帰国することが許されないかもしれませんよ。

2018/04/04

Terve! フィンランドの税と物価

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「フィンランド人のおよそ8割が高税を払うことに納得している」

先日、フィンランド税務局が実施した調査結果がニュースで報道されました。

調査結果によると、国民が教育や福祉などの公的サービスが受けられることを重要視しており、税金の使途が明文化されているため、多くの人々が高い税金を支払うことに理解を示していると分析しています。

■公的サービスの恩恵

この分析の通り、高率税金国家で知られるフィンランドでは、教育をはじめ医療や福祉分野においては、費用がほぼかからずに利用できます。実際私も移住してすぐに産休および育児制度を利用し、出産にかかった費用は入院費のみ。また手術などの大掛かりな治療の場合も入院費のみで利用できます。

医療と同じく費用がかからない教育制度。現在は2015年から義務化になったプレスクール(小学校に入学する前の一年間に通学する学校)から、小中高、大学、そして大学院まで費用がかかりません。未就学児童が通う保育園や幼稚園は、一世帯あたりの収入により月額費用が算定されます。

この他に、日本と異なり費用がかからない公的サービスとして、高速道路や大小さまざまな島を結ぶ各地のフェリーの利用料、国営放送の受信料などがあります。また街中から住宅街、集合住宅の至るところにある公園や運動器具の数の多さや質の良さ、そしてこれからの季節に大活躍する、夜間を含めた除雪作業などのサービスも充実しています。

■物品ごとに異なる付加価値税

このような公的サービスが受けられる基盤となる主な消費税をご紹介しましょう。フィンランドでは、物品ごとに税率が異なります。

・24%:一般消費税
・14%:食料品(ただし酒、タバコを除く)、飲食店
・10%:書籍、新聞や週刊誌などの購読料金、医薬品、宿泊施設、旅客輸送、映画館や遊園地などの入場料など
・0%: 輸出業

お酒は29.9%、タバコは81.3%の税率です。お酒は、アルコール度数4.7%を境に、それ以下であればスーパーや小規模な店舗でも扱っていますが、これ以上になるとお酒の専門店のみの販売となります。

この他に教会の信者の場合は、所得額の1-2%の教会税がかかります。

一方、税金免除の対象分野は、先に紹介した教育や医療、社会保障に関するサービスの他に、公的な葬祭業やアーティストの報酬などがあります。

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■食品は安い。でも外食は高い?!

ではフィンランドの物価はどれぐらいでしょうか。主に普段の生活に必要な食品をみていきましょう。

・飲料水(ガス抜き、500ml)
 1ユーロ
・その他のペットボトル飲料
 2.5ユーロ前後から
・卵(1kg)
 2.5~3.5ユーロ前後
・牛乳(1L)
 0.5~1.2ユーロ前後
・ビール缶(500ml)
 2.0~2.5ユーロ前後
・バナナ(1kg)
 1.0~1.5ユーロ前後
・じゃがいも(1kg)
 0.5~0.8ユーロ前後
・サラダ菜(1パック)
 0.8~1.6ユーロ前後
・鶏、豚、牛肉(500g)
 4.0~6.0ユーロ前後

*ペットボトル、瓶、缶はデポジット制なので、10~20セントのリサイクル還元金を含む値段です

外食になると、ファーストフードのミールセットで5~6ユーロ。中級レストランのランチで9~10ユーロ、夜は前菜だけで10ユーロ近くなるところが多いです。バーで飲むビールやワインはグラス1杯4.5~6ユーロぐらい。

以上の商品やサービスの金額表示は、税込み価格の額が表示されています。また飲食店でのサービス料やチップを上乗せするシステムはありません。

移住して暫くはこの高税率な生活に慣れなくやや不満を抱いていた私も、出産育児の費用や子どもの教育費がすべて無料の恩恵を受けて、ようやく納得できるレベルになってきました。

周りのフィンランド人たちが「税金?絶対に払うでしょ!」と嫌な顔一つせずに収めている姿も見て、冒頭の調査結果にも納得です。

*ユーロ換算:1ユーロ131円。換算率を含めここで紹介した金額は、すべて2017年11月現在のものです
*税金免除とされる教育や医療などの詳しい内容は、社会保険庁(KELA)にて確認できます

2017/12/18

Terve! フィンランド独立100周年目の悲劇

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2017年8月18日の夕方、我が家でくつろいでいるところ、夫から「ちょっと」という声が。

夫のそばへいってみると、タブレット片手に神妙な顔で「今、中心地で発砲が確認されたというニュースが入ってきた。しばらくニュースを追っていく」と。

最初は何事が起きたのかわかりませんでしたが、フィンランドでもとうとうテロ事件が発生してしまいました。

当初入ってきたニュースによると、中心地にあるマーケット市場で、外国人の風貌をした男性が、通りがかりの人々をナイフで無差別に殺傷し、2人が死亡、8人が重軽傷を負ったというものでした。

容疑者は、警察への通報からたった3分で駆けつけた警官により、足を射撃されその場で拘束。この他にも4人が拘束されました。

捜査が進み事件の真相が明らかになると、容疑者は昨年フィンランドに入国した難民申請者。フィンランドに来る前は、ドイツで不法滞在であったこと、そしてフィンランドでも滞在許可が下りないことがわかり始めた最中の出来事だったということがわかりました。またテロ組織とは関係のない、「無差別殺傷事件」として扱われ始めています。しかし各方面の取り調べから、容疑者本人が過激な思想に傾倒しているなどの情報も出始めています。

まさかフィンランドの地方都市、人口わずか19万人のトゥルクの街でテロが起きるとは、思っていませんでした。ヘルシンキなどの首都や空港などの警備は、近年、厳しく規制され始めていましたが、地方都市への警戒はあまりなかったことが、今回の事件発生につながったのかもしれないという見方もあります。

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テロから1ヶ月が過ぎました。事件現場には、事件後2週間ほど花束やローソクが手向けられていましたが、今は大きな鉢に入ったリンゴの木が置かれています。事件直後には、難民受け入れ反対デモとそのデモに反対するデモ(難民受け入れ賛成者や人権保護団体など)の衝突があり、やや不穏な雰囲気がありましたが、現在は落ち着き始めています。

しかしフィンランド国内では、滞在許可が下りるのを待ちわびている各地の難民申請者たちのうっぷんが溜まりはじめ、滞在許可を求めて隣国スウェーデンへ渡る人々も出てきているなどの変化がみられます。

この事件を受けてフィンランド政府は、国籍や外国人に関連する国籍法の条項を見直そうという動きが始まりました。国家安全保障上、居住許可の取り消しや、入国禁止などの処置を取ることを検討しています。

人口がもともと少なく、EU諸国の中では高齢化社会の先進国と言われるフィンランド。これからは以前にも増してより移民・難民者の受け入れを実施していかなかくてはならない状況です。難民者が自活できるような支援は充実しており、語学学校をはじめ、職業訓練学校や難民向けの起業サポートなども整備されています。

それでもやはりすべての人が納得し満足いくものではありません。受け入れ側の体制を考えると同時に、なぜ難民が発生するのかという根本的な問題を、我々先進国側が真剣に考える時がきていると思います。

今年はフィンランドの独立100周年目。哀しくもそんな年にこのような悲劇が起こってしまったことは、私のような移民をはじめフィンランドの国民にも深く心に残ることでしょう。

2017/09/27

Terve! フィンランドのキャッスレスの今

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隣の国スウェーデンではキャッシュレス決済が100%近くとなり、新通貨はほぼ製造されていないようです。

フィンランドはまだそこまでいきませんが、日本と比べたら圧倒的なキャッスレス社会です。

今回は一般的な買い物など消費にかかわる決済についてお伝えします。

■ 青空市場と有料公衆トイレのみ現金払い

移住間もなく、ユーロ現金を持ってATMで入金しようとしたところ、入金操作機能がないことに気がつきました。幸い一緒にいた夫に聞いてみると、「あ、この機械は入金できないから、別のATMもしくは銀行に行かなくちゃならないね」と返ってきました。

現在、フィンランドの現金利用率はおよそ4割程度。自分の銀行口座からの現金引き落としはどのATMでもできますが、入金は専用機械または銀行窓口で行います。専用機械は街の中心地や大型ショッピングセンターなどにありますが、台数はかなり制限されています。

現金の主な利用場所は、一部の青空市場(露店)と有料公衆トイレ。昔はその青空市場や露店でも現金のみの取り扱いだったのが、最近ではカード利用がOKのお店も増えてきました。スーパー、カフェやレストラン、商業施設、交通機関は現金とクレジットカードおよびデビットカードの両方利用できます。小型スーパーでの飲み物や切手などの少額決済もカード決済が可能です。病院の医療費をはじめ光熱費や公共機関の利用料の一部などは、利用日以降や月末に請求書が届き、オンラインバンキングから支払いを行うシステムとなっています。

■ キャッシュレス社会のゆくえ

スウェーデンに代表されるように北欧諸国はキャッシュレス化に向けてものすごいスピードで加速しています。それもそのはず。スウェーデン、デンマークはユーロ通貨を導入していないため、「現金清算の義務」を一部で廃止するという法案を施行。これにより半強制的にキャッシュレス決済を促しているようです。フィンランドはユーロ通貨を導入しているためここまでの勢いはありませんが、フィンランド銀行は遅くとも2029年までには国内における現金使用が終了すると推計しています。

2013年以降、25ユーロ以下のカード支払い時には、暗証番号ではなくカードをかざすだけで支払いが可能となり、一段と使い勝手がよくなってきました。将来我が子に「現金って何?」と質問されたら現物を見せて説明しようと、今からコインや紙幣を保管し始めています。

2017/07/25

Terve! フィンランドの核シェルター人口の7割をカバー

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世界で比較的安全な国と言われるフィンランド。その理由の一つに550万人の人口の約7割が隠れられる核シェルターがあります。

フィンランドの核シェルターとは、どんなものなのでしょうか。

■ 72時間分の備蓄完備

フィンランドの防災法では、建物の所有者に核シェルターの設置が求められています。条件として、建物内の床面積が1200平方メートルの住居、または1500平方メートルの工業、生産、貯蔵用の建物であること。

その建物の地下または1階に72時間分の備蓄を完備した部屋を設置すること。この部屋は放射線をはじめ、有毒物質や建物の崩壊などから逃れられるような設備が求められています。

放射計からドライトイレ、水タンク、救急箱などの備蓄品が用意してあり、最低3日間の避難所としての役割を果たす機能が必要です。

都市部の商業施設や公共機関の建物にも設置されているので、有事の際には市民用シェルターとしての活用が推奨されています。例えば首都ヘルシンキには50ヶ所のシェルターがあり、そのうちの1カ所はなんと6000人も収容できるとか。通常は、スポーツ施設や子どもの遊び場として利用可能だそうです。

ちなみに我が家の建物の地下にも、写真のようなオレンジ色の案内板とともにシェルターが設置されています。

■ 自己防衛の歴史

ではなぜフィンランドでは防災法で核シェルターの設置が求められているのでしょうか。歴史を遡ること、旧ソ連軍がフィンランドに侵入した冬戦争当時、国内には2万ほどのシェルターがありました。1958年には現在の防災法の基本となる法律が施行。その後1986年にチェルノブイリ原発事故がウクライナで発生。それにより1991年にフィンランド全国を対象とした現在の防災法が施行されました。

旧ソ連軍による侵入やさらに1100〜1800年初期に遡れば、反対側のスウェーデン王国からの支配も受けていたフィンランド。常に近隣からの脅威にさらされていたためか、自己防衛の役割が大きいと言われています。

加えてフィンランドは原子力発電所を2基保有しています。放射性廃棄物の最終処分場の建設が進められ、有事に備えて避難する施設が必要であります。

フィンランドは日本のような災害国ではありませんが、過去の歴史に学び法規制を行い、少人口を守る義務を果たしていると言えます。「備えあれば憂いなし」。でも核シェルターが本来の目的で使われることが一度もないよう、心から願っています。

2017/06/02

Terve! ビジネス会議必須の2アイテムといえば

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仕事柄、会議やセミナーへよく足を運びます。フィンランドのビジネス会議事情として、フィンランドらしい点を二つほど発見したので、今回はそれをご紹介します。

■IT先進国の強み

フィンランドはノキアに代表されるIT先進国。比較的どこでも無料Wifiの環境が整っていることから、常時ノートパソコンなどのスマホ以外のデバイスを持ち歩く人を多く見かけます。

主要観光地をはじめ、図書館や博物館、また商業施設内でも無制限の無料Wifiに接続することができます。電車や長距離バス、さらにフェリーの駅やターミナル、そして車中でもフリー接続できます。

私がよく利用する高速バスには電源まで付いているので、ノートパソコン一式持参して、移動中の車内で仕事することがあります(機密情報などには配慮しています)。

こうした環境が整備されていることから、ビジネス会議でもフリー接続のところが多いです。

国際会議の開催数の多さが理由の一つだと思いますが、国内外の大小さまざまな会場には、必ずと言っていいほど無料Wifi環境が提供されています。受付の際にネットワーク名とパスワードが書かれたIDが渡されたり、会場内に両方が記載された案内板があるので、会場に到着したら必ずチェックすることが習慣となりました。

国際会議や街中の貸会議室はもちろんのこと、大学や企業のちょっとしたセミナーでもフリー接続が提供されます。地方の小さな会場でのWifi環境となると少し疑問符がつきますが、都心部の会場では問題なくスムーズに行えます。

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■極夜対策で世界一の消費量

会議場のWifiと同じくほぼ提供されるのが、コーヒー。
フィンランド人は、実は世界の中でもコーヒの消費量が1、2位を争うほどのコーヒー党。もちろん紅茶党の人もいますが、国民一人あたりの年間消費量は12.2kg。日本は3.54kgで約4倍の消費量。1日あたり平均3〜5杯、これは4.5dlに相当し、この中に含まれるカフェインはおよそ400mg(1dlに平均90mgのカフェイン)。

1日で400mgのカフェインを摂取している理由は、気候。特に秋から冬にかけて太陽がほぼ昇らないこの時期に、カフェインなど刺激物を摂取して仕事や勉強に励む人が多いといいます。実際私の家族や仕事仲間もちょっとした息抜きには必ず「コーヒー飲む?」が合言葉です。

ビジネス界では「Kahvi Tauko」(Kahvi =コーヒー、Tauko=休憩)と呼ばれ、会議のアジェンダにはこの言葉があり、終日会議だと午前一回、午後一回の必ず1日二回設けられています。こちらも大学や企業のちょっとしたセミナーでもサイドテーブルにお茶菓子とともにコーヒーポットが用意されているので、時間がなく昼食を食べ損ねたりしてもこれで空腹が多少満たされ会議に集中できます。

フィンランドのビジネスアワーは、午前8時から午後4時まで。余程のことや管理職でない限り、残業とはほぼ無縁。そのためこの8時間に集中して仕事を片付けることが必須なため、みんなコーヒー片手にパソコンに向かっています。

ちなみにお茶菓子の他に、午前8時や9時開始の朝一会議では、簡単な朝食が用意されています。ホテル内ではなく、ビジネス会議場や貸会議室で、です。これには驚き、会議担当者へ会員限定や有料ではないかと何度も尋ねましたが、どこも無料で提供。本当にありがたいです。

Wifiとコーヒは今や世界中では当たり前の風景。フィンランドの一般的な会議でもこの2つが提供されているビジネス習慣に慣れ始め、どこの会議場のコーヒーや朝食が好評かしら、と会議に参加する楽しみが増えている今日この頃です。

2017/04/04

Terve! フィンランドが生んだ世界初の破氷船とは

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冬季の海は氷が張り船の航行をスムーズにするために砕氷船は欠かせないもの。

フィンランド周辺のバルト海でも砕氷船は大活躍中ですが、今年フィンランドの独立100周年を記念して、世界初のLNG(液化天然ガス)を動力源とする砕氷船が初航海しました。

■環境にやさしいディーゼル電気砕氷船

フィンランドの砕氷船の運行サービス等を手がけるArctia社が造船した「ポラリス号」。世界で初めて液化天然ガスを動力とし、燃料に低硫黄ディーゼルもあわせて使用することで、運行中の二酸化炭素量および汚染物質量を削減できる環境に配慮した砕氷船。

氷の摩擦抵抗を最小限に抑え、砕氷能力を最大限に引き出す特別な船体形状と推進装置も備わっています。「フィンランドの貿易は、この砕氷船なくしては成り立ちません。記念すべき年にわれわれが今まで培ってきた設計や建造などのノウハウを集結した砕氷船を航行することができ、とても光栄です」と担当者は語っています。

■長きにわたる高評価の砕氷技術

フィンランドの砕氷技術は、世界中で高く評価されています。北極海と北海航路では、環境規制が厳しくなる中で海上交通が活発化し、高度な砕氷船や氷海を航行するコンテナ船の需要が高まってきています。そのような背景の下、氷技術を専門とするフィンランドのエンジニアリング会社Aker Arctic Technology(AARC)は、高度な北極船や海上ソリューション開発において世界的なリーダーとして活躍してきました。

「あらゆるインフラから遠く離れたマイナス30度以下の気候環境下で活動するためには、高度な技術が求められています」と担当者は話しています。こうしたパートナーと専門知識を共有することで、50年以上にもわたる砕氷船の技術と経験を積んできました。

造船所は世界で最も多く砕氷船を造船しているといわれるヘルシンキ造船所。さまざまな分野のベテランや専門家たちがこのポラリス号に関わりました。

ちなみにヨーロッパ初の砕氷船は、フィンランド湾内のクロンシュタット港で造船された砕氷型の船首を備えた蒸気機関を動力とする曳航船だったとか。

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■冬のバルト海で活躍

ポラリス号の主な任務はバルト海での砕氷。冬期にバルト海に入出港する船舶を支援します。また一年を通じて外洋での油流出対応作業や緊急時の曳航および救助作業も支援します。

凍結はまず10月末から11月初旬にかけて、フィンランドとスウェーデンの間のボスニア湾に始まり、1月末から2月にかけてはフィンランド南部のフィンランド湾に達します。まさに今がポラリス号の活躍時です。

そのバルト海は、氷河期の反動で地盤が隆起している(アイソスタシー現象)との科学的な証拠があり、現在でも数ミリメートル単位で隆起が続いているとのこと。特に今のところ航行には影響はないようですが、興味深いですね。

実際にポラリス号を目にすることはありませんが、海上交通における縁の下の力持ちとして今後大活躍することでしょう。

2017/3/6

Terve! 北欧の物流網の変革に一役買うフィンランド

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2017年が始まりました。

今年はフィンランドがロシア帝国から独立を宣言して100年目を迎えます。歴史にはじまり、シベリウス音楽やアールト建築などの文化、サウナに雪の城、そしてオーロラや自然環境ツアーなどフィンランドらしい記念イベントがずらり。国民が一緒になって建国に携わってきたことから、イベントのテーマは「みんなで一緒に祝おう!”Yhdessä”」。

国内外の人々みんなで祝うために他国でもイベントが開催されています。もちろん日本でも開催予定ですので、ご興味のある方は大使館を中心にぜひご参加ください。

■未来の通勤カプセル

さて「欧州の玄関口」といわれるフィンランド・ヘルシンキ。ここに1000km/hを超えるスピードで走行するカプセルおよび磁気駆動型の低気圧チューブ「ハイパー・ループ」の建設が予定されています。アメリカのHyperloop One 社がドバイなどに建設中のこのハイパー・ループを、今度はフィンランドに建設し、隣国スウェーデンの首都ストックホルムと30分でつなぐことを計画しています。

2028年ごろ開業を目標に投資額およそ190億ユーロ。ヘルシンキからストックホルムまでのおよそ500km区間を1200km/hで運行予定です。

私が住んでいる南西部のトゥルク市もこのループが開通する予定で、そうなると今までバスで2時間、電車でおよそ1時間かけてヘルシンキへ行っていたのが、わずか10分ほどに。ストックホルムまでは飛行機でおよそ1時間、船でおよそ9時間のところ、わずか20分ほどに。カプセルに乗車し隣国へ通勤通学することも夢じゃなくなるようです。

■バルト海沿岸の物流網が変わるか?

このハイパー・ループとは別にフィンランド政府は、ヘルシンキとエストニアの首都タリンとの海底トンネル開通の検討を進めています。現在の調査では、タリン側の土壌が柔らかく、地下水に問題があるため難航中です。さらにトンネル建設と鉄道開業コストの40%以上がEUの資金でカバーする必要があり、この予算額についても再検討される予定です。

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こちらの投資額はおよそ130億ユーロ。現在4月から10月まで期間限定での船の運行でおよそ2時間かかるところが、開通すればこちらも30分。片道36ユーロで年間1100万人以上の輸送を見込んでいます。

さらにタリンと陸続きになるとその先のポーランドや中欧諸国にまで物流網が伸び、輸送距離がぐんと長くなります。結果、トラックなどの基準や規定は欧州仕様となるため、このトンネル建設にはEUからの資金をなんとしてでも確保しなければならないと、各関係者は口を揃えて言います。

何よりもフィンランドからロシア域内を通らず直接欧州大陸とつながることで、物流全体に変化が起きる可能性をすでに示唆している業界があります。デンマーク、オランダ、ドイツ、スウェーデンの海運会社です。彼らはすでにフィンランド企業などと連携して物流事業の拡大を狙っています。

ハイパー・ループはあと12年。海底トンネルは難航中なので目標2030年には間に合わないようですが、どちらにせよ、あと20年もすれば北欧と欧州大陸間の物流網が変わってくるでしょう。フィンランドは次の100年をめざして小国家としての意義を見出せるか。非常に楽しみです。

2017-01-16

Terve! フィンランドの郵便配達不景気でサービス低下

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移住後のある日のこと。

夫「船便が届いたみたいだから、郵便局に取りに行こう」
私「え?自宅まで届けてくれないの?」
夫「そうだよ。フィンランドではEMS便以外の荷物は自分で取りに行くんだよ」
私「えーーっ?!40箱以上の荷物を毎回取りに行くのーー?!」

という会話が我が家で交わされたのを皮切りに、フィンランドの郵便にまつわる話は後を絶たないほど、郵便サービスは日本と異なります。

夫の返答の通りフィンランドに入ってくる郵便物は、EMSと封書サイズ以外は、「アライバル・ノーティス」が自宅ポストに投函され、それを持って郵便局へ荷物を引き取りに行きます。移住の際には40箱の段ボールを船便で送り、約3ヶ月かけてフィンランドに到着。順次アライバルノーティスが送られてくるたびに、トレーラーを牽引して郵便局まで引き取りに行きました。

■不景気で郵便サービスが低下

”Posti”と呼ばれるフィンランドの郵便局は、郵便局と大手スーパーやコンビニサイズの店舗のサービスカウンターが郵便サービスを担っています。フィンランドには日本のような宅配サービス業者がありませんので、すべてこのPostiのサービスを利用します。最近の不景気でPostiの従業員を大幅に解雇したこともあり、ここ数年の郵便サービスは低下しています。

昨年の11月ごろから年末にかけては、従業員が削減された原因で配達に手が回らず、主にSAL便の荷物が2-3ヶ月間空港に放置されるという事態が発生しました。今年に入ってからは、郵便局が次々と閉鎖され大手スーパーのサービスカウンターへ集約。また郵便料金も値上げされ、例えば日本までの料金はEMS便の2kg以下でなんと90ユーロ!およそ1万1千円!従業員もさることながら、われわれ利用者も不満が募っています。

■便利な自動預かり郵便ロッカー

とは言っても人口およそ550万人。もともと人的資源が少ないため、効率よく郵便物を受配達するために自動預かりロッカーサービスがあります。その名の通りロッカーに荷物を入れておくと、そこから荷物を引き取りに来て配達し、逆に荷物が到着するとロッカーに荷物を入れておいてくれるので引き取りに行きます。

荷物はすべてネットやスマホのアプリで追跡できるので、非常に便利です。今のところフィンランド国内とエストニア間のみのサービスですが、いつの日か利用してみたいと思います。

■手紙や荷物を出す楽しみ

インターネットが普及した現在でも、日本から遠く離れた国に住んでいると、手紙や荷物を送ったり届いたりするのは嬉しいものです。カードをはじめ荷物のパッケージのバリエーションが豊富なのは郵便サービスの目玉です。日本ほどではありませんが、季節や年によってデザインが変わるたびにそれを目当てに郵便局へ足を運んでいました。残念ながら最近では前述の通りサービスの低下でデザインの豊富さがなくなり、スーパーにサービスを集約されたところはそのような商品が一切なくなりました。

この季節のクリスマスは西欧文化にとっては一大イベント。クリスマスカードや切手の種類は例年通りに出揃いました。郵便料金が値上げされたり、デザインの豊富さがなくなっても、年中行事に参加するのはやはり楽しいものです。

そしてフィンランドといえば、サンタクロースですね。サンタさんへの手紙やサンタさんからのプレゼントは世界中の子どもたちへ無事に届けられているでしょうか。

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さて今年も残すところあとわずか。毎月お読みいただきありがとうございました。来年2017年はフィンランドの独立100周年の年です。不景気から脱出するためにビジネスにおいては重要な年になりそうです。

それでは皆さま、よいお年を!
Hyvää joulua ja Onnellista uutta vuotta!

2016/12/25

Terve! 英語も公用語に近いフィンランドの言語事情

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昔船会社で働いていたときに英語が公用語であるにもかかわらず、現地語で書かれたメールが来た時には、驚きながらも興味のある言語は辞書を片手に調べていました。

一番多かったのはスペイン語。簡単な現地語で返信すると、「Amigo!」(おぉ、友よ!)なんて返事が来て、トラブルシューティングを手伝ってくれた記憶があります。

さて現在私が住んでいるフィンランド。何語が公用語だと思いますか?
答えは、フィンランド語とスウェーデン語。

過去にスウェーデン王国に支配されていた歴史から、人口のおよそ5.5%のスウェーデン系フィンランド人が、スウェーデン語を原語として暮らしています。首都や地方都市の街中の標識はこの二言語で、上段がフィンランド語が表示されます。また、おなじみムーミンの生みの親であるトーヴェ・ヤンソン氏も、スウェーデン系フィンランド人です。

【世界一難解な言語】

ではフィンランド語と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?
インド・ヨーロッパ言語である英語と異なるウラル語族に属し、フィンランド以外では、エストニアやロシア西部などの地域でも話されている言語です。

実際にフィンランド語とはどのようなものでしょうか?

”Hyvää Huomenta”
「おはようございます」
”Mitä kuulu?” 
「お元気ですか?」
”Menen toimistoon jokapäiväistä”
「私は毎日会社へ行きます」

英語に親しんでいる方々からすると、発音や文法のイメージが全く湧かないと思います。私自身もそうでした。

以前、語学学校に通っている時に、イギリス人やスペイン人が口を揃えて「フィンランド語は世界一難しい言葉だ」と連呼していました。それを裏付けるかのように、特に英語話者には習得に時間がかかる言語という調査結果が出ています。

【習得に時間がかかる、つまり難しいとされる理由は】

・インド・ヨーロッパ言語との共通点がない(日本人にとっては、発音はカタカナ読み、主語なし、語順が自由、冠詞がない、というやや共通点があります)
・15個の格変化があり、語尾の違いによって意味が変わる
・男女の性別を指す「彼」「彼女」がなく、”Hän”だけで第三者を示す

特に15個の格変化は、フィンランド語習得者にとって非常に高い壁。私自身も語尾の変化にはいつも格闘し、ときにその部分だけ小声になる状況です。

【英語を巧みに操るフィンランド人】

さてフィンランド語の話者の数は、単純に数えてフィンランド人口のおよそ550万人。これに他国の習得者などを含めても1000万人に満たないでしょう。よって国際社会で生きていくためには、国際的な公用語である英語を身につけることが必須であり、小学校から英語教育が始まります。

教育といっても、娯楽や身の回りのものを使って楽しく学ぶといったものです。映画や漫画などの輸入ものは英語原語のままで放映され、字幕としてフィンランド語が流れます。英語の本も本屋や図書館にかなりの数が揃っているため、英語は身近な存在。実際、英語の習得方法で一番多かったのは、テレビや音楽といった娯楽ものでした。

そのような環境下で育ったビジネスマンにおいては、普段の仕事の中で母国語と同じように英語を使っています。近隣諸国の小国家の参加者たちが集う会議は、もちろん英語。私のような外国人が来ると今までフィンランド語で話していたところ、すぐに英語へ切り替えますし、書類やプレゼン資料を英語で作成しても母国語でスピーチしたり(この逆も然り)と、彼らの英語の操り具合は見事なものです。

医師や教師などは当然英語を話しますし、公的機関はビジネス関係だと英語で対応してくれるところもあります。商業施設でもちょっとフィンランド語がわからなくなると、英語へ切り替えてくれるスタッフも多いです。実際、全年齢層の50% 以上はほどほどに英語ができるという調査結果もあります。

ちなみにスウェーデン語については、小学校に入学すると、国語としてフィンランド語かスウェーデン語のいずれかを学ぶことになっています。

そんなわけで、フィンランドでのコミュニケーションは英語でも十分通じますが、現地語でコミュニケーションを取るとさらにその土地や現地人のことを理解できるのは、語学習得者の醍醐味。冒頭の過去の出来事を回想しながら、フィンランド語習得のモチベーションを高めている今日この頃です。

2016/11/4

Terve! 北国の小国家フィンランドとは?

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出典元:http://vuodenajatvalokuvin.blogspot.jp/2010/09/soutaja.ht.

はじめまして。フィンランドに在住の藤原斗希子と申します。
今回からフィンランドのビジネスにまつわるコラムをお届けします。どうぞよろしくお願いします。

フィンランドは、日本における近年の「北欧ブーム」で、身近な国となってきたと思います。

実際、日本からの直行便で約10時間。日本に最も近い欧州と言われ、大帝国ロシアを挟んで日本とフィンランドは「ご近所さん」なんて言われることもあります。

国土面積はほぼ日本と同じですが(およそ34万km2)、人口は日本のおよそ20分の1の550万人。北海道の気候と人口が日本全国に広がっている、とイメージすると現実に少し近いかもしれません。

国土のおよそ3分の1が北極圏であることから、北部では夏の間は日が沈まない「白夜」や、冬の間は逆に日が昇らない「極夜」が訪れます。現在はサマータイム期間ですが、10月の最終日曜日を境に冬時間へと変わります。その後は弱々しい太陽が数時間だけ顔出すだけの暗黒の世界となり、ビタミンD不足などでうつ病にかかる人が多くなります。国民的な病気と言われているため、こうした気候条件の中で生活していくのはかなり厳しいものだと実感しています。

このような気候条件下の小国家ですが、先進国の中での存在感は大きいです。

OECDなど諸々の指標ではトップクラスにランクインしています。「世界一の教育大国」「世界一幸せなお母さん」「生活の満足度の高さ」など、福祉国家に対する評価が表れています。

■ビジネスは「イノベーション」と「テクノロジー」が鍵

ビジネスにおいては「ノキア」を代表する「革命的そして革新的な」ビジネスが強みです。テクノロジーは彼らが最も得意とするところで、この二つを組み合わせて「スタート・アップ」を巻き起こすのが最近の主流。

ヘルシンキ発のスタートアップ「Slush」が世界的に知られてきているように、ベンチャー・ビジネスの文化が浸透しています。

しかしここ5,6年は経済不況の真っ只中。失業対策を打って出るも、これといった解決策にはならず。2015年に約3万人の難民を受け入れた際には、「自国民の失業問題を先に解決しろ」と難民受け入れの反対デモが繰り広げられるほど、深刻な問題となっています。

夏のサマージョブで一時的に失業率は下がりましたが(7.8%:2016年7月統計)、今年の平均失業率はおよそ9%。特に高学歴の若者の失業率は高く、また地域によっては数年間全く雇用がないところもあります。小国家の生き残りをかけた景気回復には、あと数年かかると言われています。

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出典元:http://www.mannlines.ee/309eng.html

■海運事業で不況を脱出できるか?

さて、私が住む南西部の古都トゥルク市は、港湾都市です。客船ターミナルと老舗の造船会社「Meyer Turku社」があり、ここでも「イノベーション」と「テクノロジー」をキーワードに次世代のクルーズを提供しています。

それを象徴するかのように、つい先日、「グリーン・クルーズ」をテーマにした大型LNG客船2隻の建設を受注し、多数の雇用を生み出すというニュースが飛び込んできました。

リリース予定は2020年から2022年。今後数年間の雇用がここで確保できると、地元ならず国内の海運業界では高調でした。

フィンランドの港湾といえば、ヘルシンキ港の国際ターミナルが世界的に知られていますが、実はこのトゥルク港や欧州主要港の接続港としてのコトゥカ港も、重要な港湾都市として栄えています。人的資源や自然資源が乏しいため、バルト海を中心とした貿易が昔から盛んで、南部を中心に海運事業が発達しています。

ということで、今回はフィンランドの概略を簡単にご紹介しました。
次回以降は、フィンランドの基本情報とともに具体的なビジネスにまつわる話しをお伝えしていきます。

2016/09/21

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