貿易取引で、貨物海上保険は貿易取引が無事に完結するためになくてはならないものです。運送約款には、運送人の免責条項・責任限度額が細かく規定されています。|貨物海上保険と運送約款

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公開日:2011.06.23  / 最終更新日:2016.06.24

輸出入取引の貨物保険 

貿易取引で貨物を海上輸送または航空輸送、陸上輸送している間に起こりうる危険から生じる損害(ロスやダメージ)を補償するのが貨物海上保険で、貿易取引が無事に完結するためになくてはならないものです。

船会社、航空会社などは、貨物受け取りから引渡しまで安全に輸送する義務を負っていますが、すべての損害について賠償責任を負っているわけではありません。
運送約款には、運送人の免責条項・責任限度額が細かく規定されており、荷主が運送人から損害補償をすべて受けられない場合もよくあります。 そのため、貨物保険を掛けることにより、荷主は運送約款に係りなく、貨物損害の補償を受けることができるのです。

一般的には、海上・航空輸送により生じる可能性のあるすべての危険を填補する「全危険担保条件(All Risks)」に、特約条件として、War Clause(=戦争・革命・反乱・だ捕などによる危険をカバーする特約)SRCC. Clause(=ストライキ・暴動・一揆などによる危険をカバーする特約)をつけます。

貨物保険では、下記の損害補償はされませんので、注意が必要です。
・航海遅延による損害(船舶、航空機のスケジュール遅れ)
・貨物固有の瑕疵または性質による損害(品質劣化など)
・梱包不完全による損害
・重量または容積の自然消耗

関連コラム:
貨物海上保険の役割 2011/6/20

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