日本酒を海外で展開するのが結構難しいことをご紹介したいと思います。貿易実務・検定試験の情報サイト「らくらく貿易」 |日本酒が海外展開で勝つには!

  • Twitter
  • facebook
  • LINE
検索
公開日:2014.02.17  / 最終更新日:2016.06.20

日本酒が海外展開で勝つには?

「酒サムライ・コーディネーター」、何だろうと思って記事を読んでみました。
(2月9日読売新聞ワールドビュー「英が日本酒を育てる日」)

ワインの教育機関WSETが「日本酒の伝道師」を育てるとの記事でした。
世界62ヶ国で年間5万人ほどのソムリエ人材を育成しているWSETがロンドン本校で「日本酒コース」を今年の夏から始めるそうです。

日本酒のソムリエが世界で活躍する日も近いことでしょう。期待しています!

この記事に関連して、日本酒を海外で展開するのが結構難しいことをご紹介したいと思います。

特に、醸造酒は「味を保つ」のが非常に難しい商品なのです。
輸送ルートにもよりますが、一般のコンテナは内部が50-60℃になるからです。
夏場を避けて輸出するのも一案ですね。 でも、営業的にはちょっと、ですね。

冷凍コンテナを利用して、定温輸送する方法があります。
品質管理面では最適な方法ですが、コストが高い。
小口ロットへの対応ができていないからです。
一部路線で小口混載サービスがありますが、まだ多くの路線で冷凍コンテナはフルコンテナ単位です。

航空貨物であれば小ロットでも定温管理はできますが、これも運賃がさらに高いですね。

比較的コストを安くする方法として、遮蔽シートで梱包を包んでしまう。
それでも、35-40℃程度でしょうか。

日本酒の海外展開を考えるうえで、「味を保つ」を事前に考えておくことが勝負の分かれ目のように思えます。

2014/02/13

貿易コラムの関連記事