世の中には変わった手紙もあるもので、会ったこともない人から親展扱いで、「お世話になりました。こんど担当者が交代して、凸凹○△になりました。よろしくお願い申し上げます。」と言ったDMが来ることがあります。
お世話してもらったことなど無いのに、と、薄気味悪くなったことはありませんか。今回はそんな銀行の営業担当者のお話です。
銀行で担当者には、二種類あると考えて下さい。
一つ目は仕事の担当者です。業務担当者とも言います。預金、融資、外為と言った銀行業務を担当している人です。これは分かり易い話だと思います。もちろん担当者が交代しても、DMなどは来ません。
二つ目が今回お話しする、営業担当です。この担当者は交代すると、DMが親展で来るのです。
それにしても「私の何を担当しているの?」こんな疑問がふつふつと沸いてきます。実はこの担当者が担当しているのは、貴方自身ではなく、貴方が銀行にもたらしてくれるはずの、利益や実績を管理する担当者なのです。
管理する対象が対象なので、大して旨みがないと判断すると、何もしてきません。音沙汰なしです。それなら放っておいてくれればよさそうなものですが、何かあった時に、よその銀行に行かれては大変なので、最低限のDMはよこします。(担当者交代はその一つというわけです)
さてこんな担当者(と呼んで良いものか)への対応は、どうすれば良いと思いますか。
結論から言うと、「何もしなくて結構です。」
DMはそのままゴミ箱へ、電話は無視、万一こちらに来ても「今、忙しい。」と断れば、それで充分です。
彼ら彼女らの提案は、まず100%ちらの役に立ちません。人によってはせっかく言って呉れているのに、申し訳ない気がする。と、心優しく考えたり、万一銀行に用事があった時に、いきなり行くより、良い扱いを受けられるのでは、と考えたりする人もあると思います。しかしそんな心配いりません。
最初にお話ししたように、銀行の仕事には、それぞれ業務担当者がいますので、その人と個人的なつながりでもない限り、営業担当者に話をしても、単なる取次しかしてくれません。
この営業担当者なる存在。表向きはどこまでもお客様の担当の位置付けですが、実際はそのお店の実績の担当者です。ある意味薄気味悪いDMが、忘れたころにやってくるのは、このようなからくりからなのです。