目をひく新聞記事がありました。タイトルは「疑わしい海外送金検知」。あるメガバンクのインターネットバンキングで海外送金を依頼すると、入力項目に問題ありと判断された場合、PC画面にマネロン(マーロンダリング)関係の注意喚起が出るそうです。この状態でも海外送金を受け付けて貰うには、適法である旨の証明書提示が必要となる。こんな内容です。 |「疑わしい海外送金」は事前に分かる?

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「疑わしい海外送金」は事前に分かる?

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先日、日経新聞の金融経済欄に、海外送金の話が出ていました。

話自体は「ふーんそうなんだ。」程度でしたが、皆さんと共有したい部分があり、今回とりあげる事にしました。

まず記事ですが、タイトルは「疑わしい海外送金検知」です。

あるメガバンクのインターネットバンキングで海外送金を依頼すると、入力項目に問題ありと判断された場合、PC画面にマネロン関係の注意喚起が出るそうです。

この状態でも海外送金を受け付けて貰うには、適法である旨の証明書提示が必要となる。こんな内容です。(マネロンとはマネーロンダリングの略で資金洗浄のことです)

さらに来年にはAIを活用して検知精度を向上させる。こうも述べています。記事自体はこれでお終いなのですが、考えることが多々ありました。

それを順番にご披露します。まずその一です。ここで使うシステムは新しく開発されたものではなく、行内仕様のものを顧客向けに開放したのだな。こう推理しました。

作業の主体が銀行員から顧客に代わるわけです。事務量の削減につながりますね。これは。

二番目です。実際にどこまで踏み込むかは分かりませんが、このやり方で処理すれば送金受付から海外発信まで、銀行員が全く関与せず完全自動化が可能ではないでしょうか。これも恒久的な合理化になりますね。

三番目です。さらに今後はAIの力を借りると言うことは、より精緻なものになるわけで、いよいよ人間の出る幕はなくなりそうです。これも最初こそ費用が掛かりますが、その後のランニングコストは人力処理に比べて微々たる物になると思います。なにより今まで百人単位でやっていた仕事が、運行管理するだけの数人で済む可能性があります。

以上はどちらかというと銀行側の都合です。

一方、顧客側から見たメリットですが海外送金で一番怖いのは、国連等の経済制裁に引っかかって資金が凍結されてしまうことです。今回のこの銀行ではマネロンがらみの送金は、誤って海外へ発信されずに、ほぼ100%ブロックされるのであれば、顧客にとっても本当にありがたい話です。

今までの経験からすると資金凍結を喰うと、相手の銀行や政府当局は、こちらの話は一切聞いてくれません。さんざんスッタモンダしたあげく、泣く泣くその資金を諦めるということも、1回や2回ではありませんでした。それを思えば、、、です。

それと銀行にいちいち行かなくていいのも大きいポイントです。新聞記事で言うところの「証明書」は必要に応じて、PDFファイルや写真で銀行に送れるのであればなお良しです。

最後に忘れてはならないのは、銀行手数料が安くなる事です。いまフィンテックの影響で、銀行業務がいろいろと見直されています。今回のこのお話も、利用者へのメリット還元は当然予想されます。安くなる方向性は間違いないところです。

以上見てきたようにこんな小さな記事一つでからでも、銀行の今後は非常に厳しい!こんな現実が明らかになってきます。今後も銀行の対応変化には、目を離せないと思います。

2018/06/09

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