外為取引では銀行とお客様の間の決め事として先ずは法律や規則があります。これらには強制力があるので銀行もお客様も関係者全員が従わざるをえません。2つ目は信用状統一規則や銀行取引の各種約款です。そして3つ目は銀行内の手続きや規則いわゆるインハウスルールがあります。|外為取引の決まり事

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外為取引の決まり事

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銀行員の話をマトモに聞いてはいけない。こんなフレーズを資金運用の講演会でよく聞きます。

講師の言わんとするところは、銀行の言うとおりにすると、銀行都合の運用商品をつかまされる。
これは決して皆さんのためにならない。こういう意味だと思います。

この発言に対し正面切って、違うと言い切れないのが残念ですが、昨今の銀行セールスは良くなったと、わたしは見ています。

翻って外為の現場ではどうでしょうか。これがなかなかくせ者です。

今回は外為取引の決まり事と題して、外為担当者の言葉に注目します。外為担当者がお客様と話をする場合に雑談は別として、必ず何らかの意図があります。その多くは自分の銀行に、外為を持ち込んで欲しいための「ご提案」「お願い」と称するものです。

しかし他にも「これはダメ」「こうして欲しい」という話も出てきます。100%素直に聞くつもりなら「はい。はい。」で良いのですが、実際にしゃべっていた立場からするとこの手の話には、かなり銀行に取って虫がいい話もありました。

ではこれらをどう聞き分けるか、ここが問題です。

銀行とお客様間の決め事には、大きく三つの種類があります。一番は法律や規則です。その数は圧倒的なものでして、上は憲法・法律・条約から始まって、下は政省令、規則、行政指導まで、とても数えられる物でありません。

これらの決め事には、万古不変どころか朝令暮改もありました。お客様からはよく文句を言われたものでした。
しかしこれらには強制力がありますので、銀行もお客様も関係者全員従わざるを得ません。

二番目は信用状統一規則や銀行取引の各種約款です。これらは第三者に対する強制力はありませんが、当事者が同意すれば当事者間では強制力を持つため、有る意味一番目のカテゴリーと同じものとなります。

三番目は銀行内の手続きや規則です(インハウスルールのこと)。実はこれが一番厄介です。銀行の内部の人間には強制力がありますが、外部の人間(お客様も含む)には強制力を持ちません。しかしインハウスルールに従わないと、銀行が取引しないので、結局お客様は、受け入れるか拒絶するかの二者択一となります。

ここがポイントで、銀行と取引を解消するという選択肢がない場合、事実上の強制力が働いてしまうのです。この結果、銀行担当者から見れば一番目から三番目のすべてが、同一のような錯覚に陥って、その態度が自然に表に出てしまいます。つまり全部銀行の言うとおりにしてください。この理屈です。

しかし、今から思えば多くの場合これらは疑問符だらけでした。A銀行時代ではOKのものがB銀行になるとNGだった。こんな例はいくらでもありました。

こうして欲しいと言っていても、システム変更や規則変更で、全然違うことをお願いする。これもよくありました。お客様からすれば自分は全く変わっていないのに、何で変えなきゃならないんだ!こんな気持ちだと思います。

今になればすごく納得できる話です。そこでせめてもの償いを込めて、今の私に出来るアドバイスは、

1. 話が変だと思ったら別の銀行に聞いてみる(ゆわゆるセカンドオピニオンです)
2. 銀行を代えるのもあり

この二つです。今の時代、銀行取引に聖域はありません。疑問に思ったときら銀行を変える。これぐらいで丁度いいと思います。

2018/08/01

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