日経新聞の一面に、「ATM、相互無料化」の記事が出ました。この記事の心柱は三菱UFJ銀行と三井住友銀行の店舗外ATMの一部が、平日の現金引き出しに限り、お互いに無料開放する。利用者にもメリットがある話で歓迎なのですが、そこに潜む事柄お話ししてみます。 |ATMの相互無料化が進む!?

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ATMの相互無料化が進む!?

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日経新聞の一面に、「ATM、相互無料化」の記事が出ました。

内容が一面マターかどうか「?」ですが、興味深い記事です。

外為と直接関係なしですが、今回のテーマとしたいと思います。

この記事の心柱は冒頭に掲げたように、三菱UFJ銀行と三井住友銀行の店舗外ATMの一部が、平日の現金引き出しに限り、お互いに無料開放する。この点です。

話自体は簡単で、利用者にもメリットがある話で歓迎なのですが、そこに潜む事柄が私の気をひどく揉ませます。それをお話ししたいと思います。

まずどこまで相互利用の無料化が進むかですが、今回の施策で両行の利用バランスや利用頻度を検証して、半年ぐらいで一気に、全国の店舗外ATMに適用すると思います。この時、重複するATMは廃止するはずなので、ここで両行とも大きくコストが、削減されることになります。

新聞記事には全ての拠点のATM相互解放も検討する。とありますが、「店舗内」ATMはそこだけ効率化しても、店舗を廃止するわけには行かないので、ややハードルは高いと見てます。むしろ硬貨や通帳を受け入れない簡易型ATM、これは既にコンビニ等に導入されており、実現すれば影響は大きいです。特に三菱UFJ銀行のATMは、現在でも店舗外ATMでも硬貨を受け入れており、簡易型への移行メリットは大きいものがあります。

また金融機関全体として、通帳発行体制の維持は大きな経費負担です。、通帳一冊ごとに納付する印紙税も馬鹿になりません。昨今ではあの手この手で、銀行は通帳をWEB化しようとしており、この流れにも一致することとなります。

また記事では両行間の振込手数料の取り扱いにも触れていますが、この点は直接今回の相互無料化とは関係はありません。

ATM利用者にとって現金出金無料化は全員のメリットですが、振込となるとそのメリット対象者は限定的であり、両行共にここに手を入れると自行にメリットが出てくるのか。この検証を入念に行うと思うので、一気呵成とは行かないと思います。

また記事の末尾に、口座維持手数料について触れていますが、この問題は古くから提起されている問題です。預金者の銀行への素朴な感情。

「預金を預ければ利息がもらえる。当たり前の話である。それなのに手数料が掛るなんてとんでもない!」

これを崩せない限り、口座維持手数料を導入しても、全面的な有料が出来ずに、原則有料だが例外的に無料。こうした仕組みになってしまい、いつの間にか原則と例外が入れ替わって、無料口座だらけになる、こんなデジャブ感あふれることになってしまいそうです。

いずれにしてもこの話は此処だけには収まらず、メガバンクと言えどもなりふり構わず合理化効率化に走る。そんなことを強く感じさせる記事といえます。

2018/12/18

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