銀行と外為取引をやっていると与信の制約が出てくることがあります。銀行与信が引き出せないと上手く立ち回れません。与信の発生しない方法があればどうでしょうか。銀行の対応は単純且つ明快です。これを輸出と輸入に分けて見てみたいと思います。|銀行から与信を受けずに輸出入する方法

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公開日:2020.07.03

銀行から与信を受けずに輸出入する方法

銀行の輸出入の与信

銀行と外為取引をやっていると、与信の制約が出てくることがあります。銀行与信が引き出せないと、上手く立ち回れなくなるのです。

そこで今回はその制約の網を如何にかいくぐるか。このお話をします。

さて銀行は外為先をどう見ているのでしょうか? 実は外為を持ってきてくれる取引先は、稼がせて貰える良い取引先に見えているのです。しかし外為には与信が必要な場合が多々あります。厄介なのは外為与信が国内融資と異なり、お客様から見て与信を受けたという印象が薄い点です。(特に輸出の場合がそうです)事務手続きを頼んだのに、なぜこんなに面倒なのか。こんなお叱りを受けがちです。与信が発生しているとご説明しても、よく分った腹に落ちた。こうは言って頂けません。

そんな場面で、与信の発生しない方法があればどうでしょうか。銀行の対応は単純且つ明快です。ハイ分りました!すぐやります!です。どうすれば銀行に与信ではないと判断させるのか。これを輸出と輸入に分けて見てみたいと思います。なお送金決済は、仕向・被仕向共に原則与信は絡まないので、ここでは割愛させて頂きます。

1.輸出
信用状の有無を問わず銀行に買取をして貰うと、その取引はすべて与信取引になります。与信回避には、買取ではなく取立にするのが常道となります。ただこれだと、輸入側の最終決済まで資金が手に入りません。そこで信用状付でよく利用されるのがプリテンドネゴです。これは海外には買取した旨表示をするが、銀行には買取をして貰わない。こんなやり方です。呼び方は銀行によって様々ですので、取引銀行に一度確認してみて下さい。

この方法は形式的には与信でも、実際の与信残に不算入の場合が多く、与信残を気にせずに、安心して持ち込める利点があります。信用状無しであれば、やはり此処はD/P(支払渡し)が一番です。輸入地銀行が、輸入者と折衝し資金回収し送金してくれます。手数料は発生しますが送金(後受け)に比べて、代金回収の確度は相当程度上と言えます。

2.輸入
こちらが輸入の場合。信用状決済は、手間と費用の両面で得策とは言えません。代わって出てくるのは、輸出の所でもお話ししたD/Pです。ただ輸入者からしてみると、未だ商品代金が手元に有るわけでも無く、実質前払いと変わり有りません。

そこでお勧めしたいのがD/A(引受渡し)です。この方法だと輸入書類到着時点での決済は不要です。その時点では輸入手形への引受裏書で、書類が交付され貨物が引き取れることになります。そして資金決済は、引き受けたときの満期日で良いのです。

現場でD/Aは殆ど目にすることがありませんでした。D/Aを活用して上手く銀行を使えば良いのに、こうよくひとり考えていました。

参考サイト:ジェトロの輸出関連の記述
https://www.jetro.go.jp/world/qa/04A-000955.html

2020/07/03
おすがっぱ

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